■ワムウも認めた死に様…命がけでジョセフを救った「シーザー・アントニオ・ツェペリ」

 最後は第2部での重要人物で、ジョセフの親友である「シーザー・アントニオ・ツェペリ」だ。

 若いころは先述したように父を嫌っており、ツェペリ姓を名乗るのを嫌がるほど。父・マリオの死を受けて心身ともに成長した彼は、むしろ祖父・ウィルが死んだのはジョナサンの責任だとして、ジョースター家を憎んでいた。

 イケメンなものの、個人的には少し人を見下したような態度がちょっと苦手だった。陽気な祖父を見習えと言いたいぞ。

 しかし、シーザーもまた、祖父や父と同じくアツく壮絶な最期を遂げることになる。柱の男の一人でもある戦闘の天才・ワムウとの対決シーン……この戦いは両者互角で熾烈を極めるものであった。ワムウを追い詰めるも、最後は一瞬の隙をつかれて敗れてしまったシーザー。彼は命が尽きる前に、ワムウから解毒剤の入ったピアスを自らのバンダナを使って奪い、鮮血でシャボン玉の波紋を作ってジョセフへ届けるのだった。

 敵とはいえ、ワムウはシーザーの死に様に敬意を表し、このシャボン玉に触れることなくあえて見逃している。このバンダナがジョセフとワムウの対決で大逆転劇を生むことになるのだが、なんとも悲しい伏線だったな……。

 

 さて、このツェペリ3世代は、いずれも誰かのために命を捧げている。シーザーも「代代受け継いだ未来にたくすツェペリ魂」と言っていた。

『ジョジョ』の連載当時の第2部の副題は「その誇り高き血統」だったが、ジョースター一族はもちろん、このツェペリ一族にも相当するものだろう。

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