漫画やアニメには様々な性格のキャラクターがいる。熱血だったり、真面目だったり、ちゃらんぽらんだったり、キャラクターの性格がバリエーション豊かであることで、物語の世界にもリアリティが生まれるものだ。そして、現実世界と同じように、いい人ばかりではなく時には性格の悪いキャラクターもいる。自分勝手だったり、意地悪だったり、理不尽だったりと、これにもいろいろなパターンがあるが、何か大きな失敗をすることで改心して仲間になったりすることもある。
しかし、中には何度失敗しても改心しないキャラクターもいる。ある意味、めげない心の強さとしての「性格の悪さ」を貫き通すキャラクターには、逆に魅力を感じてしまうことすらある。そこで今回は、そんな「改心しない性格の悪いキャラクター」を厳選して紹介していきたいと思う。
■諦めの悪さは宇宙一！『ドラゴンボール』フリーザ
まずは『ドラゴンボール』（鳥山明氏／集英社）に登場するフリーザだ。フリーザは全宇宙で我こそが最強と自負するほどプライドの高いキャラクターで、常に相手を見下している。しかし、そんなプライドは悟空によってズタズタに引き裂かれてしまう。
フリーザは、ナメック星での戦いで悟空の怒りを買ってしまい超サイヤ人へと覚醒させてしまったことで、優勢だった状況を一気に逆転されてしまう。悟空には絶対に勝てない、そんな状況に納得できずに抵抗するフリーザだったが、自身の技を食らって肉体を両断されるという悲惨な結末を迎える。
動けなくなったフリーザが悟空に命乞いすると、悟空は自らの気を分け与えて命を救うが、そんな悟空に対してフリーザは、あろうことかさらに不意打ちを仕掛けようとする。しかしそれも、あっさりと返り討ちにあい吹き飛ばされてしまう。
流石のフリーザも死んだかと思われたが、その後、失った体の一部を機械化して地球に降り立ち、悟空に復讐をしようとする諦めの悪さを見せた。結局はトランクスにあっさりと倒されてしまい、跡形もなく消し飛んでしまうのだが、一度死にかけても全く直らなかったフリーザの性格の悪さは筋金入りだと言えるだろう。
■最後までクズな行動と発言を繰り返す！『ＤＥＡＴＨ ＮＯＴＥ』夜神月
次は『ＤＥＡＴＨ ＮＯＴＥ』（原作：大場つぐみ氏・作画：小畑健氏／集英社）に登場する夜神月だ。
月は高校生の時にデスノートを手に入れたことによって、人生が大きく変わったキャラクターである。頭脳明晰、スポーツ万能、容姿端麗……何もかも恵まれていた月は、警察官僚である父譲りの正義感を持ち、真面目な性格だった。しかし、優秀でありすぎるために日常に退屈してもいたところ、文字通り降って湧いたデスノートに魅せられてしまい、社会に不必要な人間は死んでも構わない、と歪んだ正義感を正当化していくようになる。
名前を知るだけで自在に人を殺せるようになり、自分を新世界の神だと思い込んだ月は、自らの理想のためには邪魔な人間を容赦なく排除していた。そんな月を、世界的に有名な名探偵のＬ（エル）が追い詰めることになる。
しかし、月は協力者の弥海砂や死神のレムを使ってＬの名前を探り当てると、デスノートで殺した。その時に見せた表情は、極悪人以外の何者でもない。
その後ニアによって関係者の前で全貌を明かされると、弁解しつつも隠し持っていたデスノートにニアの名前を書こうとする諦めの悪さを見せる。それを見た松田は月を拳銃で撃って止めたが、月はなんと「撃つなら僕以外の人間を撃て!!」と逆ギレし、自ら死に追いやった父親のことも挙げて「あいつの死を無駄にしない為にも こいつらを殺せと言っているんだ！」というクズ発言を繰り返した。
これには月のクズさを重々承知していたはずの読者もドン引きしてしまい、死んでもこの性格は直らないと思ったものだ。
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