石川界人
石川界人
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 魔法が使えない少年・マッシュが魔法学校に入学し、鍛え上げた己の肉体を武器に魔法エリートたちを打ち負かしていくファンタジー作品。魔法と肉弾戦が融合したド派手なアクションに加え、天然で脳筋なマッシュが巻き起こすシュールなギャグも魅力で、シリアスとコメディが融合した作風が人気の秘訣。4月からのTVアニメ放送を記念して、超エリートで主人公のライバルであるランスを演じる石川界人さんのインタビューをお届け。

■好きなことに一心不乱なのは僕も同じ

ーー原作マンガをお読みになった印象はいかがですか。

最初は爽快なギャグマンガとして読んでいたのですが、話が進むにつれてバトル描写がどんどんと熱くなっていって、たぎりました。多くの人はコメディ要素に惹かれると思うんですけど、僕の場合はどちらかというとアクションだったりシリアスなドラマ性だったり、そっちのほうにより魅力を感じました。とくに敵にもそれぞれバックボーンがあって、そこがしっかりと描かれるのが好きです。

ーーランスというキャラクターについては、どんな印象をお持ちになりましたか。

普段はクールなキャラクターですが、ちゃんとコメディにも対応していて、そのギャップに魅力を感じていたので、ランスを演じることが決まった時は嬉しかったです。彼には好きなものに一直線な一面があり、僕も、自分が好きなことに対しては一心不乱になるタイプなので、そこは似ているなと感じています。

ーーランスは妹について話す際、周りがドン引きしていてもお構い無しですが…石川さんも好きなものを語る時に通じるものがあるのでしょうか。

いやいや、さすがにそれはないです(笑)。熱くなりすぎたときは“やっちゃったな”って思いますし、周囲の空気を察したらちゃんと謝ります。ただランスはキャラクターとしてそこのパラメータが尖りすぎているだけで、方向性は同じだろうなと思います。

©甲本 一/集英社・マッシュル製作委員会
©甲本 一/集英社・マッシュル製作委員会

ーーでは石川さんとしてはわりと演じやすいキャラクターですか。

そうですね。会話は淡々としていて、それでいてバトルなどではちゃんと爆発するので、そういう意味では演じやすいです。というか、ほかのキャラクターがトリッキー過ぎるんですよ(笑)。

ーーランスは学内でも超エリートですし、最初はマッシュの敵として登場しますよね。

基本的には彼が何をどう感じているかを考えながら演じているので、ことさら強いキャラ感を出そうと意識したことはないです。ただランスは真面目な努力家で、それに裏打ちされた実力もあり、そこに対するプライドも持ち合わせていますから、ごく自然と強キャラ特有のメンタリティになっているのかなとは思います。

■ドットは大好きだけど、喉が壊れそう!?

ーーアフレコで印象に残っていることはありますか?

マッシュ役の小林(千晃)君は、僕のなかでは落ち着いていて、口数もそこまで多くない方だと思っていたんですけど、『マッシュル-MASHLE-』の現場では座長としてすごく積極的に現場を盛り上げてくださっていて、それが印象深いです。コメディ要素の強い作品らしく、いつでもその場を和やかな雰囲気に導いてくれて、僕も助けられました。

ーー石川さんがとくに印象深いセリフやシーンはありますか。

男の子なので、呪文をかっこよく唱えて発動させるという一連の行程は無条件で楽しいです。しかもこの世界の魔法はその人にしか使えない固有魔法が多いので、「これは自分だけの魔法だ」って思うと余計に感慨深いです。それでいて、彼らがさらに作中で成長していくのも、最高です。

©甲本 一/集英社・マッシュル製作委員会
©甲本 一/集英社・マッシュル製作委員会

ーー個人的にお気に入りのキャラクターはいますか。

僕はドットがすごく好きです。ボケもツッコミもできて、そのどちらでも常に声を張っている感じがいいですよね。ドットが登場してから、コメディとシリアスの展開の仕方が明確に変わった気がします。そういう意味ではキーマン的なポジションだと思いますし、きっと演じていても楽しいだろうなと思います。

ーードットは江口拓也さんが演じられていますが、石川さんも演じてみたいと思いますか。

いや、喉が壊れそうなんで遠慮したいです(笑)。ドットは江口さんのお芝居あってこそここまで魅力的になっていると思います。

■学生生活を通じて生まれる友情に注目

ーーマンガからアニメになったことで、とくに注目したいポイントは?

僕が勝手に期待しているのは、やっぱりマッシュのバトルシーンです。お互いが魔法を駆使して戦うシーンってそれだけでも十分にアツいんですけど、マッシュに限っては肉弾戦オンリーですから。「魔法」対「筋肉」って、いったいどんなビジュアルになるのか、楽しみでしかないです。

ーーでは最後に、作品を楽しみにしているファンにメッセージをお願いします。

この作品は、魔法を使えない主人公・マッシュが、魔法が全ての世界にグーパンで立ち向かっていくというお話で、コメディやテンポの良さ、壮大なバトルなどあらゆる角度から楽しめる作品になっていると思います。個人的にいちばん注目してほしいのは、それまで祖父と2人きりでひっそりと過ごしてきたマッシュが、学園生活を通じて、“何を手に入れるか”というところです。人と関わることで生まれる友情や絆、さらにはそれを守るための力など、そういう目線でこの物語を見つめていくと、さらに面白いんじゃないかなと思います。どうぞご期待ください。

©甲本 一/集英社・マッシュル製作委員会
©甲本 一/集英社・マッシュル製作委員会

《プロフィール》
いしかわ かいと
10月13日生まれ、東京都出身。2010年に声優デビュー。14年に「第8回声優アワード」で新人男優賞を受賞。近年の出演作に『カッコウの許嫁』(海野凪)、『ヴァニタスの手記』(ノエ・アルシヴェスト)、『レベル1だけどユニークスキルで最強です』(佐藤亮太)、『わたしの幸せな結婚』(久堂清霞)、『白聖女と黒牧師』(ローレンス)など。

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