放送中のTVアニメ『マッシュル-MASHLE-』で主人公の親友・フィンを演じている川島零士。鍛え上げた肉体を武器として、魔法の世界で躍動する作品にちなみ、自身の身体と心の健康維持、さらには声優としての今後について話を聞いてみた。
■作るのがラクだから、好物は「グラノーラ」
――普段の生活で、運動や食事など、健康への意識は高いほうですか。
今年からジムに通おうかなと考えていました。日常的に運動の習慣を付けたいなと思って、今は自宅でHIITトレーニングなどを始めて、身体を慣らしている感じですね。
――健康に対する意識が高まっている時期なんですね。
正直、まだ「最近体力落ちたな」とかは感じないですけど、そろそろ準備は必要かなと。あと、普段の生活でもうひとつ心がけているのが夜の12時には寝ることです。やっぱり運動と睡眠は大切ですよね。
――かなり健康的ですね。では食事面はいかがですか。
僕はほとんど自炊をしないので、食事はあまり褒められたものではないです(笑)。これを言うとなぜか周りの人には笑われるんですけど、好きな食べ物が「グラノーラ」なんです。
――好物が「グラノーラ」というのは珍しいですね。
味そのものが好きと言うより、とにかくラクじゃないですか(笑)。自炊をしない僕にとっては、牛乳を入れるだけで食べられて、かつ栄養もあるのが最高で、欠かせない常備食なんです。朝は毎日食べますし、それ以外でもとにかく小腹が空いたら「グラノーラ」を食べてますね(笑)。
■本屋さんは薬屋さんだと思う
――メンタルの健康面はいかがですか。
メンタルは強いと思ってやってきてはいますけど、もちろん落ち込む日もあります。こういう仕事をしていると、やっぱり年末年始は落ち込みがちですよね。
――なぜですか?
「年末年始なのに暇だぞ?」って(笑)。思わずマネージャーさんに連絡して、「僕、大丈夫ですかね?」って相談したこともあります(笑)。先ほどの運動の話も同じですけど、やっぱり歳を重ねるごとに、いろいろと想像するんですよね。例えば、もし病気で入院したら…と考えると、これくらい蓄えておかないとダメだとか。どうしても不安定な職業ではあるので、将来への漠然とした不安のようなものはたまに生まれてくるんです。
――そんなときはどうやってメンタルを回復させますか?
僕の場合はわりと本を読むことが多いです。本屋さんに行くと、その時の僕の不安や悩みにピッタリと合った本がたくさん並んでいるんです。タイトルを眺めながら吟味して、気になった本は買って読みますね。僕にとって本屋さんは薬屋さんのようなものかもしれません。
――悩みが生まれたら、その都度本屋さんに行くのはおもしろいですね。
あとは自分が今感じていることや悩んでいることをノートに書き出すっていう方法もやっています。そうすると“前に悩んでいたことと同じじゃん”とか、“悩みが進化しているぞ”と客観視できるんです。これはオススメですね。
■歌を歌うキャラクターを演じたい
――30代に向けて、声優としての目標や理想の姿というものはありますか。
純粋に芸事だけに集中できるような環境が作れたら最高ですよね。それを30代で実現するのは難しいとも思いますけど、そこを目指して頑張りたいという気持ちはあります。
――それでいうと、理想の先輩の先輩はいるんですか。
特定の人は、いないんですけど、これまでご一緒させていただいた多くの先輩方からいろいろな影響を受けて、日々勉強させていただいていますね。
――なるほど。では最後に、これから先はどんな役柄に挑戦していきたいですか。
もともと音楽が好きなので、歌を歌うキャラクターを演じてみたいです。僕自身はまだ一度も経験がないんです。役者としてこれまでに吸収してきたものを、歌という形でどう表現できるのかはすごく興味があります!
《プロフィール》
かわしま れいじ
11月30日生まれ、愛知県出身。アニメ『不滅のあなたへ』のフシ役で初主演。22年に「第16回声優アワード」新人男優賞を受賞。近年の主演作に『聖者無双~サラリーマン、異世界で生き残るために歩む道~』(ルシエル)、『英雄教室』(ブレイド)など。