『ジョジョの奇妙な冒険』ブチャラティや『北斗の拳』レイも…“死ぬことが確定しているキャラ”が見せた最期の意地の画像
『ジョジョの奇妙な冒険』黄金の風 Vol.8 (29~32話/初回仕様版) [Blu-ray](ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント)

 バトル要素のある漫画やアニメに“死”はつきものだ。ほとんどの場合、キャラとの別れは戦いのなかで唐突に訪れるものだが、なかにはあらかじめ“自分がもうすぐ死ぬ”ということを察するキャラもいる。彼らは死期を悟ったうえで戦い続け、自分にできることを精一杯やり遂げようとする。その姿には覚悟が感じられるが、死が確定しているだけに悲しさも漂う。そこで今回は、そんな“死期が迫るキャラ”が見せた最期の意地を紹介していきたい。

■残された者たちへ希望を繋ぐ!『ジョジョの奇妙な冒険』(第5部)ブチャラティ

 荒木飛呂彦氏による『ジョジョの奇妙な冒険』の第5部に登場するブローノ・ブチャラティは、物語中盤で自身の死を受け入れている。そのきっかけとなったのは、第5部のラスボスであるディアボロとの初対決だ。

 ブチャラティは、利益のために自分の娘まで殺そうとしたディアボロの邪悪さに憤り、彼を倒そうとする。しかし圧倒的な力を前に敗北し、心臓にまで達する重傷を負ってしまうのだ。

 そこに駆け付けたジョルノが「ゴールド・エクスペリエンス」の能力で修復をおこない、彼は一命を取り留めたかに見えた。しかしダメージはやはり大きく、すでに死んだ肉体を魂で無理やり動かしているというギリギリの状態に……。彼は自身の死期を理解し「これは『運命』とオレは受け取ったよ」と、ジョルノに話す。

 のちの最終決戦でブチャラティは、自分がどうなろうと構わず悪を倒すためにすべてを懸けた。そうしてついに限界を迎えた彼の魂が昇天していくとき、ジョルノの目にはその姿がはっきりと見えていた。

 ブチャラティは、「幸福というのはこういうことだ…………これでいい」と悔いのない様子で語りかけ、そのまま天へと消えていく。彼が“一度は死んだ身”という気持ちで残された時間を仲間のために使ったからこそ、ディアボロ討伐の成功があったといえるだろう。

■最期のセリフに泣かされる…『からくりサーカス』ギイ

 藤田和日郎氏による『からくりサーカス』にも、死期を悟ったうえで戦ったキャラがいる。それがギイ・クリストフ・レッシュだ。

 彼は不老不死に近い肉体を持つ“しろがね”のひとりで、自動人形からも“200体破壊者”として恐れられる実力者である。そんなギイは物語終盤、長年の酷使によって肉体が限界を迎えつつあると知り、自身の死に場所を探すことに……。

 ギイが選んだ最後の大仕事は、敵の自動人形の足止めをすることだった。彼は最終決戦に向かうほかのメンバーを見送り、たったひとりトンネルに残る。そして、「この場のしめくくりは、やはり、このギイの独り舞台でなくてはな」と呟いた。

 その後、3000体もの自動人形が攻め込んできて、ギイの孤独な戦いが幕を開けた。彼は次々と迫りくる自動人形を破壊し続けるも、次第に追い詰められていく。やがて限界を悟った彼は、最後の切り札としてトンネル内に仕掛けた爆薬を使った。

 やがて自分の命が尽きる瞬間、ギイは「幸せにおなり……だ…」と最期の言葉を口にする。その悲しくも美しい散り際は、涙なしには語れない……。

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