■最強で最恐ながら最凶の二刀流! ケンカも野球もメジャー級の「甲斐孫六」
最後は、元祖二刀流といっても過言ではない、さだやす圭氏の『なんと孫六』だ。1981年に連載をスタートし、2014年まで続いた名作でもある。
主人公の「甲斐孫六」はブレ球のような剛速球を武器に奪三振を築き、打っては本塁打を量産する二刀流。高校野球で甲子園準優勝し、ケンカの果てに殺人未遂で逮捕、高野連を追放されるも、プロ野球編では12球団に指名されるという凄まじい経歴を持つ。
プロでも投打で活躍し、パ・リーグなのに登板日にはDHを外して孫六が打席に立つというまさにリアル二刀流という感じだった。
ちなみに孫六はプロ野球編でもケンカ……というより、野球賭博に巻き込まれてまたもや殺人未遂で逮捕されてしまうのだが、その後はメジャーリーグへと渡ってワールドシリーズMVPに輝く活躍を見せていた。
高校野球からメジャーまで二刀流を貫いた野球漫画は、おそらく孫六だけではないだろうか。それにしてもDHを外したり、メジャーにまで活躍の場を広げるなんて、まるで大谷の出現を預言していたかのようだな。
さて、ここで紹介した野球漫画のキャラも素晴らしい活躍を見せているのだが、やはりリアルで二刀流をメジャーでも実践している大谷は、もはや予言の枠を超えている。2023年シーズンもすでに本塁打を3本も放ち、大活躍を見せている大谷。今後も「漫画のよう」なプレイをどんどん見せてくれるはずだ。