4月1日よりテレビ東京系列でアニメが放送開始した『地獄楽』。原作は『少年ジャンプ+』にて連載されていた賀来ゆうじ氏の漫画で、死罪人として囚われていた主人公の画眉丸(がびまる)が愛する妻にもう一度会うために、極楽浄土と噂される島にあるという「不老不死の仙薬」を探すストーリーだ。
アニメはまだまだ序盤だが、印象的なのはKing Gnuの常田大希率いるmillennium paradeと椎名林檎の豪華コラボによるオープニング主題歌。「W●RK」というタイトルのこの曲は、スタイリッシュで現代的だが和風な雰囲気の本作ともよく合っている。
同曲は作詞を椎名と常田、作曲を常田、歌唱を主に椎名が担当しており、映像ともかなりマッチ。不気味なほどに鮮やかに咲く花や宇宙を思わせる空の色の深さ、随所に映される炎や血など、幻想的でグロテスクな世界観が曲により際立っている。
2人は2019年より曲を共同制作していたようで、今回、常田にオープニング曲のオファーがあった際、彼が椎名に声をかけたのだという。
第一線を走り続ける人気アーティスト2人による、豪華すぎるほどのコラボは作品の世界観に深みを増し、また作品の注目度をさらに高めることに成功した。
常田と椎名のコラボ以外にも、意外なアーティスト同士がタッグを組み、アニメを彩った豪華なコラボは存在する。
アニメの豪華コラボといえば、2013年に実現した西川貴教のT.M.Revolutionと水樹奈々による楽曲もそうだろう。『革命機ヴァルヴレイヴ』のファーストシーズンのオープニングテーマ「Preserved Roses」とセカンドシーズンオープニングテーマ「革命デュアリズム」を発表した。
T.M.Revolutionといえば、これまでにも『機動戦士ガンダムSEED』などのアニメ作品でテーマ曲を担当しており、西川本人も大のアニメファンとして知られているアーティスト。一方の水樹奈々も、声優やアニソン歌手として大人気を誇っており、アニメ界に欠かせない存在だ。
2人の歌声が美しく混じり合う楽曲はとにかく壮大で豪華。アニメを語る上で欠かせない2人が手を組んだコラボは、まさにアニメファン注目の出来事だったといえよう。2人は2013年の「NHK紅白歌合戦」にも出場しており、白い衣装から赤い衣装に一瞬で変化する衣装早着替えも話題を集めた。
続いては、聞かずとも相性バッチリなことが予想できる中川翔子×でんぱ組.incのコラボ。
2015年に新ユニット「しょこたん・でんぱ組」(・は黒塗りハート、読みは「しょこたんだいすきでんぱぐみ」)として行われたこのコラボでは、フジテレビ系ノイタミナ枠のアニメ『パンチライン』のオープニング主題歌『PUNCH LINE!』をリリース。この楽曲により。筋金入りのオタクで知られる中川と、秋葉原発の「全員オタク」アイドルであるでんぱ組.incという親和性の高い2組によるがポップなコラボが実現した。
しかも作詞・作曲を担当したのは、いわゆる電波ソングなど頭に残る楽曲で人気のヒャダインこと前山田健一。曲は転調も多く、2組の魅力を凝縮したようなかわいくてキッチュな作品に仕上がった。