■キレ者のはずなのだが…? ジンのポンコツぶりも相当

 そしてお待ちかね、ジンはキレ者に見えて、というか実際に有能ではあるはずだが、その一方でポンコツエピソードの宝庫である。

 そもそも彼はやたら目立つ風貌に加え、乗っている車もレアなクラシックカーと、人の記憶に残りやすいことこのうえない。そのうえ、車道の真ん中を堂々かつゆったりと横断し車に急ブレーキを踏ませるという、無駄に悪目立ちする行動をしたこともある。隠れる気はあるのか、というか下手すれば轢かれるぞ。

「それでも問題ない」という自信の表れとも捉えられるが、実際にそのせいで盗聴器を仕掛けられるなど実害が出ているので笑うしかない。油断や慢心がデフォルトなのか、前口上(ポエム)が長く、敵をみすみす逃がしてしまうのも彼の特徴のひとつである。

 しかし、そうかと思えば、コナン側の弱みとなる情報を掴んだ組織の仲間をサクッと殺したことも。そうとは知らなかったとはいえ、始末する前にちゃんと情報を引き出していれば組織のためにもなったというのに……。

 ちなみに彼がこれまでに殺害してきたのはほとんどが組織の関係者で、それ以外の犯行は未遂に終わってばかりだ。こんな行動の数々のせいか、ファンの間では“ジンはスパイでコナンたちの味方なのではないか”という説まで出てきてしまっているようだ。

 ちなみに劇場版『天国へのカウントダウン』では、イメチェンで髪型を変えた園子をシェリーだと思い込み、うっかり狙撃しかけるという衝撃的すぎるシーンもあった。万が一、殺害に成功していたら大変なことになっていたに違いない。人を撃つ前には、人違いじゃないかちゃんと確認しましょう……。

 

 今回紹介してきた通り、たびたびやらかすメンバー(しかも幹部)を抱えている黒の組織。そのうえスパイや裏切り者だらけでもあるので、組織としてそもそも欠陥がありそうだ。しかし逆に考えれば、これだけ問題があってもいまだ潰れず成り立っているところが、組織のデカさや恐ろしさを示しているのかもしれない?

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