■弱小チームを勝利へ導いた救世主

 万年弱小チームだった湘北高校バスケ部だが、流川の入部を機にインターハイに初出場を果たし、高校王者だった山王を下すという快挙を達成した。ジョーダンもまた、当時弱小チームだったシカゴ・ブルズに入団し、1991年シーズンからの3連覇を含め、6度のNBA優勝にチームを導いた。

 そもそも赤地に黒い文字の湘北ユニフォームは、ブルズのユニフォームを彷彿とさせる。さらに、緑地に白字の翔陽のユニフォームはボストン・セルティックス、白地に紫字と黄色が特徴的な海南のユニフォームはロサンゼルス・レイカーズをモデルとしているのかもしれない。

 ちなみに、ジョーダンが入団した当時、この2チームがNBAの2強だった。作中で、ともに神奈川の強豪と位置付けられた翔陽、海南に湘北が挑む構図も一致している。

■親友でありライバルでもある男の存在

 流川のモデルがマイケル・ジョーダンだという説はさておき、桜木花道のモデルはデニス・ロッドマンであるともチャールズ・バークレーであるとも言われている。しかし、原作者の井上氏は、桜木=ロッドマン説を否定。いるとしたらバークレーだとインタビューで公言したという話もある。

 このバークレーは、ジョーダンとは1984年のドラフト同期にあたる。1992年バルセロナ五輪ではチームメイトとして母国に金メダルをもたらし、翌93年には互いにシカゴ・ブルズとフェニックス・サンズのエースとしてNBAファイナルで優勝を争ったライバルでもある。

 この二人、引退後に不仲になっているとたびたびメディアで取り沙汰されているが、もともとは非常に仲が良かったそうだ。もし流川と桜木の関係に置き換えるのだとしたら、仲たがいしている現在のほうがしっくり来るかもしれない!?

 

 以上、流川とジョーダンの共通点や小ネタについてまとめた。

 映画『THE FIRST SLAM DUNK』は3月31日まで小中高生の応援学割を実施するなど、公開から時間がたっても話題にこと欠かない。次はどんな動きを見せてくれるのか楽しみだ。

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