『機動戦士ガンダムΖΖ』『冥王計画ゼオライマー』『蒼穹のファフナー』にも…パイロットとしては難あり!? “コックピットに入ると性格が激変する”キャラクター3選の画像
ガンダムデュエルカンパニー04弾/GUN-DC04/ R1/キャラ・スーン

 ロボットアニメにはそれぞれの機体に搭乗する“パイロット”が登場するが、コックピットに入るだけで興奮したり攻撃的になったりと、普段とは異なる性格が見え隠れするキャラクターが存在する。今回は、性格が激変してしまうキャラクターたちについて見ていこう。

■少し難ありなネオ・ジオンの凄腕女性将校!『機動戦士ガンダムZZ』キャラ・スーン

 1986年よりテレビ放送が開始された『機動戦士ガンダムZZ』は、日本を代表するロボットアニメ『ガンダム』シリーズの第3作で、“第一次ネオ・ジオン抗争”を舞台とした戦いが描かれている。

 本作にも数々のモビルスーツと、それを戦場で駆るキャラクターたちが登場するのだが、なかでも性格にちょっとした“難あり”な人物こそ、ネオ・ジオン軍に所属するキャラ・スーンだ。

 赤と金に染めた派手な髪色が印象的なキャラは、抜群のプロポーションが特徴的な女性将校。作中では、最大の敵となるハマーン・カーンの親衛隊に所属している。

 若くして指揮官として活躍しており、コロニーを19時間で攻め落として見せるなど非常に高い実力を持っているのだが、その一方、自身の“ある癖”により、モビルスーツに乗る機会はあまりない。

 実は、キャラはモビルスーツに乗ると異常に興奮して、“トランス状態”に陥ってしまうのだ。「魂の躍動なのよ! あたしの魂は宇宙を駆ける魂!」なんて名言(迷言!?)を言い放ったり、ときにはその状態が行き過ぎて友軍の足を引っ張ってしまうことすらある。

 本人のスペックは非常に優秀だが、意思や感情ではコントロールできない厄介な“癖”のせいで自らが戦場で活躍できないというのは、なんとも不憫である。数々のモビルスーツ乗りが登場するなか、特殊な個性を持ったキャラクターの一人だろう。

■善と悪を内包した“天”を操る哀しき少年…『冥王計画ゼオライマー』秋津マサト

 もともと成人雑誌で漫画が連載されていたが、その壮大な物語設定とストーリー構成から1988年にOVA化されたのが、『冥王計画ゼオライマー』だ。OVAではアダルト要素が削除され、設定を大幅に変更することで実に巧妙なストーリーを持つロボットアニメとなっている。

 本作の主人公・秋津マサトは、ある日突然、組織に拉致されることで、むりやり“天のゼオライマー”と呼ばれるロボットのパイロットに任命されてしまう。

 普段は心優しい気弱な少年だが、実は、彼は本作の“黒幕”とも呼べる重要なキャラクター・木原マサキの“クローン”で、ゼオライマーに搭乗している際はこのマサキ側の人格が表に出てきてしまう。

 マサキの性格は、一言で表すならば“邪悪”そのもの。主人格のマサトとは打って変わって好戦的で、躊躇することなく誰かを傷付ける。敵キャラクターと戦う際、相手がトラウマで苦しむ姿を見て楽しむなど、どこかサディスティックな一面も垣間見える。

 彼は戦いにおいても、勝つために手段を選ばない。堂々と一般市民を盾にしたり、相手をなぶり殺しにしたりと、まさに“やりたい放題”である。

 不憫なのは、彼の素体となっているマサトだ。別人格とはいえマサキの殺戮を止めることができず、気がつけば自身が世界を破滅させようとする“巨悪”として活動しているというのは、なんとも悲劇的でいたたまれなくなってしまう。

 主人公でありながら、その肉体のなかに明確な“善”と“悪”を内包した、なんとも強烈なキャラクターである。

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