『シティーハンター』に『スプリガン』も! 「傭兵、ゲリラ」の経験を活かして活躍する“壮絶な過去”を持つキャラクター3選の画像
画像はゼノンセレクション『シティーハンター』第1巻

 漫画やアニメには、過去の経歴で培ったスキルを役立てて活躍するキャラクターが数多く存在する。特に、戦闘シーンなど荒事の多いジャンルの作品においては、そんなスキルのひとつとして、主要キャラクターが傭兵経験を持っている、ということがしばしばある。

 傭兵というキャリアを自ら選択したのか、それとも何か特別な事情によってそうせざるを得なかったのか。そうした背景によっても、キャラクターの設定や展開に変化がもたらされる。

 また、若くして傭兵になったことによってどういったスキルを身に付けたのかという基本的な部分に加えて、回想シーンがキャラクターに深みを与え、過去の因縁がストーリーの展開にも影響してくるなど、様々な要素がからんでくる。そこで今回は、傭兵というスキルを活かして活躍するキャラクターを3人紹介してみたい。

■戦場を知り尽くしコンクリートジャングルで悪を討つ!『シティーハンター』冴羽獠

 最初に紹介するのは、北条司氏の代表作のひとつである『シティーハンター』(集英社)の主人公、超一流の射撃の腕を持つプロのスイーパー(掃除屋)として活躍する冴羽獠だ。

 銃だけではなく殺しの技術全般に長けているが、その理由は元傭兵という経歴があるからである。とはいえ、連載当初は獠の過去についてあまり触れられておらず、警察が裁くことのできない悪人を裁く、素性もよく分からないヒーローとして描かれていた。

 獠の過去はストーリーが進むことで少しずつ明らかになっていくが、いつどうやって傭兵になったのかという具体的なことは終盤まで明かされない。それが一変するのは、海原神の登場によってである。『シティーハンター』の実質的なラスボスとも言える彼こそが、獠を中米某国の反政府ゲリラの戦士として鍛え上げた人物だったのだ。

 飛行機事故によって両親を亡くした獠を父親代わりとして育て上げた海原は、自らの左足を犠牲にして獠を敵から救い出すなど、実の親にも劣らぬ愛情を持っていた。しかし、戦場での度重なる戦いによって海原の心は疲弊していき、ついに壊れてしまう。

 政府軍に追い詰められると、海原はエンジェルダストと呼ばれる麻薬を獠に投与して前線へ送り込み、敵部隊を全滅させる。獠はエンジェルダストの禁断症状に悩まされるも、薬からの脱却に成功。そこから渡米して、相棒を変えながらバウンティハンターとして活躍した。その後日本へ密入国すると、香の兄である槇村秀幸と組んでシティーハンターを結成することになったのだ。

 そんな過去の経験から戦場の怖さを知る獠だからこそ、危険に対して鋭敏な感覚を持ち、自己鍛錬も怠らない。普段はふざけて女性を追いかけてばかりいるように見えるが、誰もいないときにはしっかりと自宅でトレーニングをしている。そして、トレードマークのコートには分解した銃やプラスチック爆弾に起爆剤と、不測の事態に備えて万全の装備が施されているのだ。

 獠がどんな状況でも生き延びることができたのは、若かりし日の過酷な経験がバックボーンにあったからこそで、また、それによって多くの人間を救うことができたのだと言えるだろう。今年2023年秋には完全新作アニメ『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』の公開も控えているだけに、原作を読み直してそんな獠の過去を復習しておくのも悪くない。

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