■“最強”だからこそ“最高”の探検家「モンブラン・ノーランド」
最後に紹介するのは、空島の過去編に登場した「モンブラン・ノーランド」だ。
ルフィたちが生きる400年前に存在していた優れた探検家で、数々の逸話を現代に残している。グランドラインの海を幾度となく旅していることから、その卓越した航海技術の高さや、ドレスローザのトンタッタ王国を訪れていることから、より険しい新世界の海を航海していたことが明らかとなっている。
植物学者としての一面も兼ね備えたノーランドは、その博識ぶりでジャヤの人々を疫病から救うといった活躍も見せた。
もちろん戦闘においてもかなりの実力を持っており、海王類を刀一本で仕留めるという強烈な初登場シーンは、当時の読者を驚かせた。生贄の儀式に乱入した際には、ノーランドの数百倍の大きさもあるウワバミの首を、見事に一撃で切り落としている。ルフィやゾロまでもが手を焼いたウワバミを覇気を纏うことなく仕留めたとあって、その斬撃の強力さは底が見えない。
過去の存在であるため、今後物語のなかで活躍するといったことはあまり期待できないキャラではあるが、今後登場する島で再びノーランドの伝説的な逸話を目にすることはできるかもしれない。
能力者たちの予測もつかないド派手な戦闘も魅力だが、能力に宿すことなくその身1つで強者に挑む、非能力者を推している読者も多いだろう。激しさを増す能力者たちの戦いを数多く見てしまった今だからこそ、過去の物語で能力を使わずに戦う“非能力者たちの凄さ”を再発見できるのではないだろうか。