■これはイマイチ…寝ている間に反撃する「せんしのパジャマ」

 さて、設定が面白いのは、スーファミ版『ドラクエ5』において5枚で交換できる「せんしのパジャマ」だ。

 この防具は守備力40と結構高く「はがねのよろい」よりも圧倒的に強い。なんと眠らされた状態でも「ねがえり」を打って反撃するという優れものなのだ。ただ、寝ているからなのか、攻撃力は半分程度となっている。

 攻略サイトなどない時代だったので、そのネーミングに惹かれて筆者は交換してしまったのだが……う〜ん、眠らされること自体が少ないし、ほかにも強力な防具はある。それにこのあたりのシリーズからは炎や吹雪といった耐性が重要になってくるので、無耐性の防具は重宝されないのだ。

 というか、攻撃するくらいなら起きろよ!と言いたいところだし、はたから見たら呪われているように見えるだろうな……。息子の勇者に「お父さん大丈夫?」と言われそうだぞ。

■これに10枚は残念! 確率でMPを回復する「ふしぎなボレロ」

 最後は、こちらもスーファミ版『ドラクエ5』に登場する「ふしぎなボレロ」だ。シリーズで何回も目にする防具なのだが、このアイテムも耐性がない。しかもMPを回復できるとはいえ、毎回ではなく1/6程度の確率なのだ。

 しかも、本作には「いのりのゆびわ」や「まほうのせいすい」、「エルフののみぐすり」などといったMP回復アイテムがある。それならばほかの防具を装備したほうがお得だろうし、あと6枚我慢すれば「きせきのつるぎ」が手に入るので、そこまで頑張ったほうが得策だろう。

 ただ、当時は3人パーティーで戦闘中の回復もままならず、思い切って交換したものだった。そして、後悔したものだ……。

 せめて1枚程度ならいいが、これに10枚はちょっとないんじゃないかなメダル王よ! こっちは頑張って集めてきたのに……。労働の対価なのだから、今の時代ならクレームものだぞ!

 

 さて、ここまで紹介したアイテムは、リメイク版になると改善されている。「てんばつのつえ」は交換枚数が増えてしまったので、あまり重宝されなくなったな。

 ただ、初期が発売された当時はまだまだネットもない時代。リメイク版のように、ネットでリサーチしてから交換なんてできないものだった。

 それだけにドキドキしながら「よし交換してみよう!」と思い立ってはみたものの、後悔したことが思い出されるな……。まあ、それも実際の冒険のようでいい思い出なのかもしれない。

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