■改良され続けるジオン軍の矜恃「モノアイ」
精密射撃においては連邦軍のデュアル・カメラ、つまり「双眼」に劣る「単眼」のモノアイだが、その後もジオン公国により、過酷な戦地に対応できるよう改良が続けられている。
『機動戦士ガンダム』第24話「追撃!トリプル・ドム」で登場するドムは、モノアイが上方を向くシーンが確認できる。ドムに採用された、十字型起動のモノアイレールは上方視界を容易に確保し、地上での連邦の航空戦力に柔軟な対応が可能だった。
水陸両用のモビルスーツであるズゴックは、頭部に6門のロケットを装備したため首の回転機能が省かれた。そのため、モノアイも全周ターレットとなっている。
偵察用の機体として開発されたザク強行偵察型は、モノアイを大口径の高精度カメラに換装している。また、大戦末期に旧式となったザクⅠを、長距離狙撃用に改修したザクⅠ・スナイパータイプは、ザク強行偵察型の頭部を使用している。
ジオン軍のモビルスーツに見られる「モノアイ」だけでも、これだけの情報量が存在する。そして、今回紹介した情報も氷山の一角に過ぎないのだから、ガンダム作品の奥深さが伝わるはずだ。ぜひ、詳細な設定や歴史などにも注目しながらガンダム作品を楽しんでいただきたい。