ファンタジー世界の住人である漫画のキャラクターだが、近年では公式ファンブックなどで身長や体重の詳細設定が明かされることも多い。ファンはそれを知ることで、よりリアルに彼らの存在を感じ、親近感を抱きやすくなる。そこで今回は、ジャンプの男性主人公の身長を比較してみようと思う。
■佐幕派志士を震え上がらせた伝説の人斬り「緋村剣心」
和月伸宏氏による『るろうに剣心−明治剣客浪漫譚−』の緋村剣心は、幕末時代、「人斬り抜刀斎」と恐れられた長州派の維新志士だ。明治になってからは不殺(ころさず)を誓い、目の前の弱者を守るためだけに剣を振るうようになったが、速さを最大限に活かすことで多数の敵を一瞬で仕留める殺人剣“飛天御剣流”の圧倒的強さは健在だ。
そんな剣心は、作中では頻繁に小柄だと指摘されている。『剣心秘伝 原典・るろうに剣心−明治剣客浪漫譚−』(ジャンプ・コミックスデラックス)によると、彼の身長は158センチ。現代の女性の平均身長くらいで、芸能人だと広瀬すず、吉岡里帆と同じだ。
ちなみに実写映画で剣心を演じた佐藤健の身長は170センチ。文部科学省の統計によると、明治時代の男性の平均身長はだいたい160センチ程度、現代は170センチ程度だそうだ。剣心も佐藤健も概ね平均値なので、現代の感覚に置き換えるなら、実写のイメージはぴったりなのかもしれない。
とはいえ、先述した飛天御剣流の特性を考えれば、小柄な身体ですばしっこく動き回るほうがしっくり来る気もする。剣心の師匠である比古清十郎は189センチあるが、大柄な師匠の飛天御剣流に「なんか違う」と感じるのは筆者だけだろうか……。
■「まだまだだね」小生意気なスーパールーキー「越前リョーマ」
許斐剛氏による『テニスの王子様』の越前リョーマは、青春学園中等部の1年生にしてテニス部のスーパールーキーだ。先ほどの剣心と同様に作中では「おチビさん」と揶揄されるが、その小柄な身体からは想像もつかないような必殺技の数々を繰り出す。
『テニスの王子様40.5―公式ファンブック』(ジャンプ・コミックス)によると、リョーマの身長は152.5センチ。152センチの橋本環奈(本人のTwitter申告)、153センチの杉咲花と、同程度の身長には女性の名前が挙がる。
13歳男子の平均身長は156センチくらいなので、やはりリョーマは少し小柄なようだ。ただ、この時期の男子は1年で平均8〜9センチほど身長が伸びることもあるので、彼が一般的な成長を遂げると仮定すれば、1年後には『るろ剣』剣心を抜くことになる。
なんにせよ、現状152センチの身体であの硬いテニスボールを真っ二つに割るほどのパワーが出せるのだから、驚異的だと言えるだろう。