鳥山明氏による『ドラゴンボール』は、全世界で累計発行部数2億6000万部を売り上げる日本を代表する漫画のひとつである。
そんな本作の舞台は基本的には地球ながらも、サイヤ人である主人公・孫悟空をはじめとした宇宙人キャラの登場が多い。活躍しているキャラで純粋な地球人は誰なのか?と探してみても、それほどいないことに気づく。
そのなかで考えると“地球人最強”なのはクリリンなのだが、明確な理由があまりないように思える。そこで今回はクリリンの強さを振り返り、ほかのキャラとも比較しながら本当に最強なのかを考察してみたい(ちなみにウーブはブウの転生体のため、力量が測り知れないので、今回は除外している)。
■クリリンの強さのターニングポイント
クリリンの強さのターニングポイントはいくつかある。そのひとつが、悟空と師匠である武天老師こと亀仙人との出会いだろう。悟空とともに修行に明け暮れることで、クリリンの強さは常人から桁違いの強さへと変化を見せる。それによって天下一武道会でも、初登場ながら好成績を残していた。
次のターニングポイントは、ピッコロ大魔王の手下のタンバリンに殺されて復活した数年後の天下一武道会だ。いきなり悟空のライバルであるピッコロ(マジュニア)と当たるも善戦を見せ、あのピッコロですら彼の実力を認めていたほどだった。
また、サイヤ人が地球に攻めてきたときも、修行によってかなりの強さを得ていたクリリン。ナッパを相手に奮闘し、ベジータが警戒するほどの技である気円斬まで披露している。さらに悟空とベジータが激闘した際にも、動けなくなった悟空の代わりに託された元気玉を打つなどの活躍も見せた。
そして最大のターニングポイントは、ナメック星での最長老との出会いだろう。最長老はどんな人物でも潜在能力を引き出すことができる特殊な能力を持っていた。
クリリンは最長老によって眠っていた力を引き出され、これまでの数倍以上の力を手に入れることになった。そこからはフリーザとの戦闘を経て戦闘力をさらに上げ、フリーザ死後も同じ戦力を保ち続けていたようだ。
■クリリンの強さを過去の戦いと戦闘力から比較
サイヤ人が現れるまでの地球人で強者と呼ばれるキャラには、亀仙人、ヤムチャ、餃子、桃白白などがいる(天津飯は宇宙人の末裔であることが『DRAGON BALL大全集』によって明かされているため、ここでは省かせていただく)。
しかし、サイヤ人の登場により地球人の底が知れることになり、ヤムチャは栽培マンによって爆死、餃子は自爆。亀仙人はその時点でそもそも戦闘から離れており、唯一生き残ったのがクリリンで、ナッパに倒されることなく善戦していた。
この時のクリリンの戦闘力は1700前後だったが、その後ナメック星で最長老によって潜在能力を引き出され、戦闘力は13000まで跳ね上がっている。さらにフリーザ戦では、なんと75000までに数値が激増。
界王のもとで修行をしていた悟空ですら、修行後の戦闘力は8000から最大32000まで。そこから考えてもクリリンの戦闘力は、地球人のなかでは最強ラインにいることが分かる。