『ブラック・エンジェルズ』『ザ・ファブル』にも…“味方になってくれそうな殺し屋”が主人公の漫画キャラ3選の画像
ヤンマガKCスペシャル『ザ・ファブル The second contact』第6巻(講談社)

 漫画には時に冷酷無比な暗殺者…いわゆる“殺し屋”が活躍する場面がある。暗殺一家の『HUNTER×HUNTER』のゾルディック家や、暗殺を特技とする『ONE PIECE』のニコ・ロビンなど、人気漫画にも時折登場してストーリーを盛り上げてくれる。

 令和では『SPY×FAMILY』のヨルも有名だが、筆者の世代だと『ゴルゴ13』のデューク東郷が世界最強だ。いずれにせよ、影も踏ませず静かに任務遂行をするキャラたちには痺れるものだ。

 こんなやつらが敵だったら恐怖でしかないが、なかには味方になってくれそうな者もいる。そこで筆者の好きな漫画で、優しそうな殺し屋の主人公キャラを紹介していこう。

■根は心優しい自転車青年でも…『ブラック・エンジェルズ』の雪藤洋士

 まずは1981年から『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載された平松伸二氏による『ブラック・エンジェルズ』だ。

 “法で裁けない悪を懲らしめる”というのは現在でもよくあるストーリーだが、この作品は一味違う。悪人はとことん“悪”(作品中では外道という)であり、改心することが基本ない。弱者が平気でいたぶられ、被害者もほとんど助からないという凄惨な内容が物語の前半ではとくに多く見られた。

 主人公・雪藤洋士は、普段は眼鏡姿の心優しい気弱な青年で、自転車で日本一周をしながら旅を続けている。住み込みを含めて各地でアルバイトに精を出し、周囲には真面目な印象を与えているのだが、彼は極悪人を前にすると容赦ない。

 先端が鋭利な自転車のスポークを武器にして、暗闇から一気に相手の頭頂部や首、耳の中に突き刺して瞬殺する。決め台詞は「地獄へおちろ!!」だ。ちなみにこの外道たちは同情の余地がないほどの悪人ばかり……。

 筆者的には雪藤が個人で活動していた序盤と、ストーリー前半部分の「竜牙会」との争いが好きだった。雪藤の数少ない仲間たち(松田・麗羅・水鵬)が迎える結末が凄まじく悲しかったな。

■臆病に見えて超人的な身体能力を持つ『殺し屋1』のイチ

 次は『週刊ヤングサンデー』(小学館)で1998年から連載された、山本英夫氏による『殺し屋1』だ。

 2001年にR-18指定で映画化を果たした作品だが、青年誌だけに暴力や性的にも残虐なシーンも多く、よく映画化されたなという印象がある。この作品は登場人物にとにかく変態(!?)が多い。いや、変態というよりも性癖に問題がある人物が多いのだ。

 主人公・イチこと城石一は気弱な青年であり、壮絶ないじめられっ子だった過去を持つ。しかし、格闘技に精通して超人的な身体能力を持ち、プロテクターを身にまとって踵に刃を仕込んだシューズを武器に暗殺を繰り返すのだ。

 イチはスイッチが入ると別人モードになるのだが、なぜか興奮して号泣しながら殺しを遂行するキャラだった。これには過去のトラウマが関係しているのだが、それでも同情できないシーンもあったな……。

 ただ、このイチはとにかく強い。どんな大男であっても、かかと落としや回し蹴りで優位に立つ。この蹴り技ももの凄く速くて重い印象を受けるのだが、なんせ刃が仕込んである蹴り技なので、相手にとっても脅威でしかない。

 しかも忍び寄るときに気配を察知させないことが多くあり、相手の懐に入るトップスピードも半端なかった。普通に接していれば友達になれそうなタイプでもあったが、興奮されると厄介だ……。

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