![千葉翔也、中島ヨシキ、神尾晋一郎、堀江瞬ら出演 声優陣による英国紳士×青年武士の“異文化交流”同居物語 朗読劇『武士とジェントルマン』開幕レポの画像](https://futaman.ismcdn.jp/mwimgs/9/8/728w/img_98f9b09c9141a0d067e59088a039849e274741.jpg)
朗読劇『武士とジェントルマン』が、2023年2月1日(水)より、サンシャイン劇場で開幕した。本作は、榎田ユウリのデビュー20周年記念作品として2021年にKADOKAWAから発売された小説『武士とジェントルマン』の朗読劇化。大学講師として来日した英国人・アンソニーと、居候先のキモノにカタナ、チョンマゲという現代日本においてまさかの出で立ちで生活をする日本人青年・隼人が織り成す“異文化交流”を会話劇で描く。その開幕レポートが到着した。
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出演には、人気声優たちが日替わりで登場。青年武士・隼人役を、汐谷文康、千葉翔也、中島ヨシキ、狩野 翔、堀江 瞬、中澤まさともが務め、英国人・アンソニー役を、岸尾だいすけ、笠間 淳、神尾晋一郎、松風雅也、安元洋貴が演じる。(この日の舞台稽古には、汐谷文康、岸尾だいすけ、持月玲依、朝倉一男が出演)脚本・演出は劇団おぼんろの末原拓馬が務める。
物語は、日本の大学で講師として教えるために来日した英国人・アンソニーがイギリスの恩師が手配してくれた、居候先の青年に出会うことからスタート。そこにやってきたのは、カタナを下げ、チョンマゲ姿の武士だった。現代の日本に武士がいたのかと驚くアンソニーに、その彼・隼人は「伝統文化の保持並びに地域防犯への奉仕を目的とする新しい武士制度」として現代の武士が存在する(らしい)ことを告げる。こうして、英国紳士と青年武士の不思議な同居生活が始まった。
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全編を通し、アンソニーと隼人が心を通わせていく姿が丁寧に描かれた本作。二人の日常、そして友情が綴られる中で、家族について、友人について、それぞれの悩みや傷も少しずつ明らかになっていく。決して世界を揺るがすような大きな事件が起こるわけではないが、隼人にとって人生を変える出来事がいくつも起こり、日常が少しずつ変化していくさまが写し出されていく。それは、隼人たちと同じように“日常”を送っている私たちも深く共感できる物語だ。“武士”という言葉からはファンタジーな作品を想像するが、日常に寄り添った、私たちの身近にあるお話が広がっていた。そうした物語を、尺八、三味線、ピアノの生演奏が優しく包み込む。生演奏が入るのは今回が初。冒頭から美しい尺八の音色が響き、観客を物語に誘う。時にポップに、時に不穏に、時に壮大な音楽が奏でられ、本作の世界観がより深みを持って届いた。
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また、ステージ上に配された5つの木のフレームと灯篭も観客を引き込む重要なファクターになっていた。それは、それぞれのシーンの風景を想起するために使われるだけでなく、幻想的なステージを作り上げる一助にもなっていた。抽象的でありながらも、想像力を刺激するステージ上を、キャストたちは動き回って朗読するため、視覚的にも楽しめる公演になっている。さらに、「武士道とは何か」といった深い話から、五右衛門風呂や花見など、日本ならではの文化についても説明されているため、改めて日本の文化を再確認・再発見できるのも嬉しい。
胸が締め付けられるシーンがありながらも、心が温まり、クスッと笑える。そして、日本の心まで再発見できる極上の朗読劇だった。
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<公演概要>
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タイトル:朗読劇『武士とジェントルマン』
原作:榎田ユウリ『武士とジェントルマン』KADOKAWA刊
日時:2023年2月1日(水)〜2月5日(日)
【出演キャスト】
2/1(水)19:00公演:汐谷文康 岸尾だいすけ 持月玲衣 浅倉一男
2/2(木)13:00公演:千葉翔也 笠間 淳 高槻かなこ 矢野奨吾
2/2(木)19:00公演:中島ヨシキ 岸尾だいすけ 福圓美里 矢野奨吾
2/3(金)13:00公演:狩野 翔 神尾晋一郎 持月玲衣 浅倉一男
2/4(土)13:00公演:堀江 瞬 神尾晋一郎 高森奈津美 矢野奨吾
2/4(土)18:00公演:堀江 瞬 松風雅也 高森奈津美 矢野奨吾
2/5(日)12:00公演:中島ヨシキ 安元洋貴 小岩井ことり 矢野奨吾
2/5(日)17:00公演:中澤まさとも 安元洋貴 二ノ宮ゆい 矢野奨吾
会場:サンシャイン劇場(東京都豊島区東池袋3-1-4 サンシャインシティ文化会館4階)
©榎田ユウリ/KADOKAWA 朗読劇『武士とジェントルマン』製作委員会
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