「EXAM」に「阿頼耶識」も…『ガンダムシリーズ』パイロットを廃人に追い込む“恐怖のシステム”3選の画像
バンダイのプラモデル「HGUC ブルーディスティニー2号機 “EXAM” 1/144」

『ガンダム』シリーズでは、機体を操作するための様々なシステムが登場する。左右のレバーやフットペダルを使用するモビルスーツ(MS)、パイロットの動きをそのまま反映させるモビルトレースシステムなどもその一つだ。

 しかし、中には操縦するパイロットの安全性を無視した危険すぎるシステムを搭載したものも。今回はパイロットを廃人にしてしまう恐れがある恐怖のシステムを3つ紹介させていただく。

■殺人的な負荷…パイロット無視の「EXAMシステム」

 最初に紹介するのはゲーム「機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY」で登場した対ニュータイプ用OS「EXAMシステム」だ。

 試作型MS「ブルーディスティニー」に搭載されたEXAMシステムは、ニュータイプの戦闘技術をオールドタイプでも再現できるように開発が始まったが、開発者のクルスト・モーゼスがニュータイプを危険な存在と考え、殲滅するためのシステムに作り上げた。

 ニュータイプである14歳の少女マリオン・ウェルチの精神パターンデータがシステムのベースとなっており、EXAMシステムが破壊されるまではマリオンは意識不明になっていた。ニュータイプの脳波を感知するとその殲滅を優先し、パイロットを無視した行動を行うようになる脅威のシステムだ。

 機体の限界を超えた動きを行うため、パイロットに凄まじい負荷がかかり、初期の試験では暴走の上、パイロットを死亡させた。その後、パイロットに任命されたユウ・カジマは単機でジオン軍のミサイル基地を制圧するなど、圧倒的な強さを見せている。

 殺人的な負荷がかかるだけでなく、戦闘ではEXAMシステムを搭載している頭部を重点的に守るようになっており、パイロットが乗っている腹部が危険にさらされてしまう。また、同システムを搭載した機体同士が接触すると暴走したり、ニュータイプのように戦場の死や殺意を敏感に感じ取ってしまうため、敵を殲滅した後は味方にも攻撃を仕掛けてしまうという欠陥も生まれた。

■「阿頼耶識システム」使用し続けると重すぎる後遺症

『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』に登場する「阿頼耶識(あらやしき)システム」は、脊髄にナノマシンを打ち込み、インプラント機器を埋め込むことでパイロットの神経と機体を繋ぎ、直感的な操縦を可能にする。成長期の子供しか手術を行うことができず、訓練なしでMSや戦艦までも操縦可能になるシステムだ。

 しかし、手術は失敗の可能性が高く、半身不随などの重い障害を負う可能性がある上、成功してもガンダムや戦艦などを動かす際の負荷は大きく、ガンダム・バルバトスを始めて動かした三日月・オーガスは戦闘後に気絶していた。

 阿頼耶識システムのリミッターを完全解除した三日月は、半身不随に陥り、バルバトスと接続していないと立つことすらできない状態になってしまう。パイロットを徐々に蝕んでいく恐ろしいシステムである。

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