■パワーアップは親愛の証? 支援効果はやがて結婚システムに!

 昨今のシリーズでは欠かせない要素になっているキャラクター同士の絆。関係性の深いキャラクターが隣接するとパラメータがアップする“支援効果”は、キャラクター間の考察や関係を楽しむ要素としてしばしば話題になったこともありました。その最初となったのが『ファイアーエムブレム外伝』のアムルとセリカです。アムルとセリカはそれぞれ部隊を率いてバレンシア大陸を攻略し、ラスボスであるドーマの祭壇で合流し、ともにドーマに挑むことになるのですが、このときアムルの隣にセリカを配置すると、なんとアムルは必ず「ひっさつのいちげき」を繰り出すようになるのです。

『ファイアーエムブレム外伝』より

 当時は「好きな子が隣で見てるから頑張ってるな!」みたいな感じで見ていた裏技的な要素でしたが、次作のスーファミソフト『ファイアーエムブレム 紋章の謎』では、正式に“支援効果”としてシステムに採用され、その後『ファイアーエムブレム 聖戦の系譜』を始めとしたいくつかの作品では支援効果に加え、長く隣接していた異性キャラクター同士がカップルとなり、その子どもたちがキャラクターとして登場するようにもなりました。

 ユニット性能的な面から誰と誰を結婚させるのが最強かなんて議論が白熱したりもしましたが、それ以上に組み合わせたキャラクター同士の恋愛模様を想像する新しい楽しみが生まれたことが、その後のシリーズの面白さをより豊かにしてくれたのではないかと思います。

『ファイアーエムブレム 聖戦の系譜』より

■『エンゲージ』は歴代のシステムに新システムを加えた最強の『ファイアーエムブレム』!?

 間もなく発売となる『ファイアーエムブレム エンゲージ』は、先ほど紹介した支援効果のほかにも、剣と槍と斧の3すくみや飛行するユニットは弓に弱いといった武器とユニットの相性や、自由なマップの行き来、拠点でキャラクターの育成や交流といった従来のシリーズの集大成的なところに加えて、指輪に宿る歴代シリーズの主人公たちと共に戦える“紋章士”や、ミスを帳消しにできる“竜の時水晶”などたくさんの新たなシステムが盛り込まれています。それらがどんな面白さを生み出してくれるのか、いまから待ち遠しくてたまりませんね。

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