■クールなイケメンだけじゃない! 意外と多い“キワモノ役”
津田というと寡黙でクールなイケメン役の印象が強いが、実は“オネエことば”を使う役も多い。たとえば2014年から放送された『東京喰種 トーキョーグール』のニコ、そして2020年『食戟のソーマ 豪ノ皿』のドン・カーマなどが挙げられる。
母性愛あふれる「恋するオカマ」のニコは低音でネットリと、きらびやかな女装家を多数従えるドン・カーマはハイテンションかつコミカルに。どちらも一度聞いたら忘れられないインパクトだ。
また、2014年からの『鬼灯の冷徹』では不喜処地獄(動物をいじめたり捨てたりした人が落ちる地獄)で働く面倒見の良い犬・夜叉一、2021年『Sonny Boy』では異空間を5000年間も漂流し続ける犬(元人間)・やまびこを演じた。
加えて2022年、ヤンキー漫画『ナンバMG5』の実写ドラマの際には、主人公の愛犬であり近所の番長的存在の柴犬・松の声を担当するなど、なにかと犬の役を演じる姿もよく見かける。夜叉一は白い中型犬、やまびこは黒い大型犬、松は柴犬と種類はさまざまだが、津田が演じると犬もどことなく色気を帯びて見えてくるから不思議だ。
声優としての津田健次郎の活躍をまとめてきたが、もとは舞台俳優として活動をスタートさせたそうだ。数々の作品で見られる確かな演技力は、そこで培われたのかもしれない。加えてあの”イケボ”。その艶っぽさたるや、かつてテレビの街頭インタビューに答えた女性をして「耳が妊娠してしまう」と言わしめたほどだ……。
2023年には、放送・配信が一時休止されていた『ゴールデンカムイ』の4期や、『呪術廻戦』の2期の放送が控えている。さらには1月13日より公開の、浅見理都氏による法廷漫画『イチケイのカラス』の実写映画にも出演しているとのことで、今後もますます彼の活躍から目が離せない。