■「神奈川の王者」海南大附属高校と「名門」翔陽高校は?

 海南、翔陽は、それぞれ神奈川のバスケ強豪校という設定になっている。そのため選手層も厚く、作中に登場していなくとも優秀な選手はまだまだいそうだ。

 海南にかんしては、メインで登場している3年生以外の選手は2人のみ。2年生の神宗一郎(SG)と、1年生の清田信長(SF)だ。そうなると必然的に次期キャプテンは神になるだろう。実力重視の海南にあって、地道な努力の積み重ねでスタメンを勝ち取った神は、たしかにキャプテンにはふさわしい人材だ。

 一方で翔陽はスタメン全員が3年生。監督兼キャプテンの藤真健司が監督業に専念している間だけ、2年生の伊藤卓(G)がスタメンとして登場している。湘北戦では緊張から立ち直った後の宮城に太刀打ちできなかったが、ベンチに入りきらないほどの部員がいる翔陽で藤真の代わりを務めるからには、かなり優秀な選手だと推測できる。

 そうなると、伊藤が藤真の役割を引き継ぐ可能性は高い。監督がいないという特殊なスタイルだからこそ、選手の質やカリスマ性がダイレクトに強さに影響する翔陽。藤真なき後、どこまで強豪校としてのメンツが保てるか気になるところだ。

 

 年が明けて間もなく、NBAワシントン・ウィザーズ八村塁選手の活躍を伝えるニュースが日本にも飛び込んできた。『SLAM DUNK』の3年後、5年後を考えたとき、当然NBAも視野に入ってくる。描かれていない物語のこの先はどうなるのか。それを想像するのもまたファンの醍醐味だろう。

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