■学園生活のお悩みは彼らにおまかせ!『SKET DANCE』スケット団
篠原健太氏による『SKET DANCE』は、主人公のボッスン(藤崎佑助)、ヒメコ(鬼塚一愛)、スイッチ(笛吹和義)によって結成された「スケット団」の活躍を描いた学園コメディだ。基本的にはギャグ要素が強いがシリアスな長編エピソードもあり、笑ったり泣いたりと、さまざまな感情を味わえる作品である。
スケット団は正式名称「学園生活支援部」で、その名の通り生徒たちの悩みやトラブルを解決することを目的としている。落とし物の捜索や裏庭の掃除、部活の助っ人、恋愛相談などどんなことでも引き受けるので、便利屋扱いされてしまうこともしばしば。
依頼がないときは、部室でゴロゴロしたりお菓子を食べながらダベったり折り紙を折ったり……と、暇を持て余していることも少なくない。グダグダな面もあるが楽しそうだ。
そんなスケット団の魅力といえば、団員3名の見事なチームワークだろう。お調子者だが決めるところは決めるリーダー・ボッスンと元不良で武闘派のヒメコ、クールな情報通・スイッチが、それぞれの強みを活かしながら問題解決をしていく手腕はじつに鮮やかである。一緒に人助けをするのも楽しそうだが、依頼を持ち込んで彼らの活躍を近くで見守るのがいちばんオイシイのかもしれない。
フィクションならではの変わった部活の数々。ツッコミどころはいろいろとあるが、部員たちが賑やかな日々を送っているのを見るとついつい羨ましくなってしまう。
「こんな部活が実際にあったら……」と妄想を膨らませながら作品を読んだり観たりするのも、また楽しいものである。