■一度は真似した『スラダン』での有名なプレイ!

『SLAM DUNK』を一度でも読んだことがあるバスケ経験者であれば、心の中で桜木たちの姿を思い浮かべてプレイしたことがあるはず。

 まずは、庶民シュートことレイアップシュートでの「置いてくる」だ。なかなか習得できなかった桜木がコツを掴んだきっかけが、晴子との朝練で「リングに置いてくる」という意識だった。その後の試合においても、桜木はレイアップシュートをするたびに「置いてくる!」と心の中で意識することを心がけている。

 次に、ジャンプシュートでの「左手はそえるだけ」だ。桜木にゴール下のシュートを教えているときに、コツとして赤木が伝えた言葉だ。山王戦の試合の最終局面、逆転のシュートを放つ直前に桜木が呟いた言葉なだけに印象に残っている読者は多いだろう。 

 フリースローでは2つのプレイがある。まずは、桜木の下からの両手投げだ。これは海南大付属戦で、牧からのインテンショナル・ファウルを受けた際に桜木が行ったもの。NBAの名シューター・リック・バリーがモデルとなっているようだ。

 次に、流川の両目を閉じた状態でのフリースロー。豊玉戦で片目が見えなくなった流川が「体の感覚を…信じろ」と両目を閉じて放ったシュートだ。一本目を外したものの、見事に2本めのフリースローを決めたのには度肝を抜かれてしまったのではないだろうか。

 以上『スラダン』で覚えた、そして真似したバスケットボール用語やプレイたち。それまで少年漫画誌では成功しないとも言われていたバスケ漫画を大ヒットさせ、そして日本中にバスケの面白さを広めた『SLAM DUNK』。その偉業に改めて驚かさせるばかりだ。

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