『鬼滅の刃』愈史郎や『NARUTO』ペイン六道も…バトル漫画に登場する“視界共有”能力を持つ強キャラ3選の画像
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 特殊能力が飛び交うバトル漫画において、人間が持つ五感の一つである「視力」を活用した力は多数登場する。なかでも自身と他者の視界をつなぐことができる「視界共有能力」は、情報の共有だけでなく、さまざまな活用方法があるトリッキーな能力だ。

 そこで今回は、漫画作品における「視界共有能力」を活用するキャラクターをいくつか紹介しよう。

■札を通じて視界を操る陰の功労者!『鬼滅の刃』愈史郎

 2016年より『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて連載を開始して以降、社会現象とも呼べるほどの一大ブームを巻き起こした吾峠呼世晴氏の名作『鬼滅の刃』にも視力を操る力を持ったキャラクターが登場する。

 作中で鬼と戦う主人公・炭治郎を陰ながらバックアップするのは、人でありながらも鬼へと変異した青年・愈史郎である。炭治郎ら鬼殺隊のように刀を使った立ち回りこそできないが、彼は目の文様が描かれた「札」を用いた術を駆使し、炭治郎たちの危機を救った。

 彼が身につけた“血鬼術”の「紙眼」は、札を通じて視覚に関する操作を行うことができるというもの。目のような模様が書かれた札を張ることによって、自身だけでなく他者にも“不可視の力場を視覚化”、“他者の視界を共有する”といった効果を与えることができる。

 直接的な攻撃力こそないものの、相手の正体を見破ったり、離れたメンバー同士の意思疎通が取りやすくなったりするなど、サポート能力は非常に高い。さらには札を張り付けた相手の視覚に幻覚を送り込んで操作するなど、作中後半では意外な利用方法も見せていた。

 登場したばかりのころは炭治郎らに対してどこか当たりの強かった愈史郎だが、怨敵を倒すため鬼殺隊にも協力し、身につけた力によって最後まで仲間たちをサポートし続けた。鬼としての力を使って味方を支え続けた、非常に頼もしいキャラクターである。

■戦況を一変させるあまりにも無慈悲なチームワーク…『NARUTO』ペイン六道

「視界共有能力」の大きなメリットは、やはり状況を共有することによるチームプレイへの恩恵だろう。その点で岸本斉史氏の『NARUTO』(集英社)に登場したペイン六道は、あまりにも絶望的なチームワークで戦場をかき乱した。

 ペイン六道はその名の通り六人一組で構成された忍者部隊だが、彼らは互いの視界を共有していることから、抜群のチームワークを見せる。これによって互いの死角を埋めるような立ち回りが可能となり、非常に隙のない戦いを繰り広げるのだ。

 さらに、それぞれのメンバーが固有の力を持っているのも驚異的で、たとえば、“相手のチャクラを吸収する”、“他者の記憶を読み取って即死させる”、“口寄せによって兵器を呼び出す”……など、どれもこれも1対1ですら強力なのに、それを完璧なチームワークで繰り出してくるからまさに絶望的だった。主人公・ナルトらをおおいに苦しめた作中屈指の強敵だろう。

 加えて、どれだけ致命的な一撃を受けてもさほど効果はない不死身性も特徴なのだが、これらはある“秘密”につながっており、ナルトの師匠である自来也が命を懸けてその正体を暴くこととなる。単純な能力だけでなく、その裏に意外な事実が隠されていた実に印象的な敵キャラクターだ。

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