■素晴らしかった菅野よう子の音楽
また、『三國志』がヒットした要因として秀逸のBGMも挙げられるだろう。1985年、当時まだ20代前半の菅野よう子が『三國志』の音楽を担当していたのだ。
菅野は『信長の野望』シリーズや『大航海時代』シリーズといった、ほかの光栄の音楽も担当しており、現在までに多数のCMソングやアニメソングなどを世に輩出し、押しも押されもせぬ音楽界の第一人者となっている。
そんな菅野が作曲家デビューとして手がけたのが、このファミコンゲーム『三國志』だったのだ。オープニングからテーマに沿ったBGMが流れ、耳にこびりついて離れない。多くのプレイヤーの心を惹きつけたことだろう。
2015年、発売から30年目の節目を迎えたことをきっかけに『三國志』が発売された12月10日は「歴史シミュレーションゲーム『三國志』の日」と、一般社団法人『日本記念日協会』に登録された。令和の時代になっても、このシリーズは継続されていくのだろう。
『三國志』はゲームだけでなく、漫画・映画・アニメ・小説などさまざまな分野にもつながって人気を博している。ゲームでも画期的だった要素が多くて、それが現在にもつながっているとは素晴らしいものだ。
そういえば、筆者を遊ばせてくれた電器屋の店員さん。当時パソコンコーナーはお店の奥にあったが、あれは売り物だったのだろうか。実演販売が主流だったので展示品かもしれないが、あのあと売れたのかなあ。いや、売れたら中古品なのか新古品なのか……。いずれにせよ、もう40年近くも前の良い思い出である。