■第2位『SPY×FAMILY』より「ミックスナッツ」

 続く第2位には『SPY×FAMILY』一期のオープニング曲「ミックスナッツ」が選ばれた(12.0%)。

 アニメ一期が2022年4月期に放送された『SPY×FAMILY』は『少年ジャンプ+』で連載中の遠藤達哉氏による漫画が原作。任務遂行のため偽装家族を作ることになったスパイのロイド・フォージャーが、同じく形式上の恋人を探していた殺し屋のヨルと、超能力者の孤児の少女・アーニャと出会い、各々の利害の一致のために互いに素性を隠して即席の偽装家族になる物語だ。

 今回選ばれたOfficial髭男dismによるアニメ一期のオープニング曲「ミックスナッツ」はそんな作品そのものを表現している楽曲で、「かりそめの家族」を「ミックスナッツの中の豆」で表現している。ピーナッツはアーニャの好物でもあるので、これ以上ないほどに作品の世界観を反映させた名曲だ。

 Official髭男dismは今回の紅白歌合戦への出場がすでに発表されているが、2022年はドラマ『silent』の主題歌「Subtitle」も大ヒットを記録。そして昨年の楽曲ではあるものの、今年原作漫画が最終回を迎えた『東京リベンジャーズ』の主題歌「Cry baby」などもあり、彼らがどの曲を選ぶのか注目が集まっている。

■第1位『鬼滅の刃 遊郭編』より「残響散歌」

 そして、堂々の第1位に選ばれたのは『鬼滅の刃 遊郭編』のオープニング曲「残響散歌」。17.3%を集めた。

 2021年12月から2022年2月まで放送されたアニメ『鬼滅の刃 遊郭編』。遊郭編では竈門炭治郎らが音柱・宇髄天元とともに遊郭に潜入、上弦の陸と戦う。

『鬼滅の刃 竈門炭治郎 立志編』主題歌であるLiSAの「紅蓮華」の反響はものすごかったが、「残響散歌」も負けてはいない。金管楽器やピアノを取り入れたスピード感のある曲調に、遊郭を思わせる華やかさ、宇髄を思わせる派手さが絡み合い、パワーのあるボーカルが心に突き刺さってくる。

 同曲を歌うAimerは今年が紅白初出場。果たして「残響散歌」は聴けるだろうか。是非ここは年の終わりに「残響散歌」で盛り上がって、次作となる『鬼滅の刃 刀鍛冶の里編』への期待も高めておきたい。

 こうして見ると、ファンの心に残りやすいのはキャッチーな曲調が多いオープニング曲のようだ。それにしても、あらためて2022年のアニメソングは名曲ばかりであることがうかがえる。なお、4位以降には『パリピ孔明』エンディング曲「気分上々↑↑」や『機動戦士ガンダム 水星の魔女』より「祝福」などがランクインした。

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