『ドラえもん』でのび太の特技が炸裂した“活躍エピソード”3選!「射撃」や「あやとり」の腕前はどれくらい?の画像
てんとう虫コミックス『ドラえもん』(小学館)第35巻

 勉強ができない、運動も苦手で弱虫……。『ドラえもん』に出てくるのび太は、まるでいいところがない。しかし、のび太は何の特技もないわけではない。むしろ状況によっては非凡な才能を発揮し、大活躍するキャラクターでもあるのだ。

 のび太の特技と言えば「射撃」「あやとり」などが有名だが、とくに射撃は劇場版でも活躍することも多く、もはや彼の代名詞ともいえよう。そこで今回は、漫画でのび太の特技が炸裂したシーンをピックアップ。知られざるのび太の特技を、あらためて確認してみよう。

■とっさの機転も重要! 町内のけん銃王誕生

 のび太といえば、やはり「射撃」のエピソードは外せない。漫画でものび太の射撃が活躍するシーンは多いのだが、そのなかから今回はコミックス第12巻の「けん銃王コンテスト」を紹介したい。

「空気ピストル」というドラえもんのひみつ道具を使って、町内の子どもたちが西部劇ごっこをする。射撃の得意なのび太はまさに無双状態。1対1はもちろん楽勝で、2人がかりで襲撃されそうになった際も車のドアミラーに敵が映ったところを見落とさず、振り向きざまに正確に撃破している。さらに1対3となっても、瞬時に3人を撃ち抜いていた。

 しかし、最後に残ったジャイアンは犬をけしかけてのび太の弾切れを誘発。あわや敗北というところでのび太は機転を利かせ、友だちの腕の空気ピストルを使ってジャイアンに勝利。ジャイアンの悪役としての迫力もさながら、のび太の特技が十分に活きる名シーンだ。

 なお、のび太の早撃ちの腕前は、『ザ・ドラえもんズスペシャルロボット養成学校編』1巻で、0.1秒の早撃ち記録を持つドラ・ザ・キッドと同じタイミングで撃っていたことから、0.1秒とされている。これは、『ゴルゴ13』のゴルゴ13や『ルパン三世』の次元大介よりも早いため、世界的にも驚きの特技の持ち主だと言えよう。

 ちなみに、コミックス第24巻「ガンファイターのび太」では、舞台となったモルグ・シティで、“伝説のガンマン”として歴史に名を残している。

■あやとりの普及に向けて! 野比流の家元

 平和的なのび太の趣味であり、特技として「あやとり」が挙げられる。のび太はあやとりの新しい技を開発するため、一日のスケジュールにわざわざ“あやとりの時間”を組み込むほど熟達しているのだ。

 コミックス第28巻「家元かんばん」で、のび太はあやとりという芸術が評価されないことに不満を抱いていた。のび太のママが生け花で家元に褒められたことから、彼は「野比流あやとり」の家元になりたいと考える。

 ひみつ道具「家元かんばん」の効果で“あやとりの家元”となったのび太は、しずかちゃんやジャイアン、スネ夫などさまざまな弟子をとるようになる。最終的にはスネ夫が勝手に古びたかんばんを立派なものに変えてしまい家元としての効果を失ってしまうのだが、それでも「家元になりたい」という発想自体、のび太の一流具合を物語っているだろう。

 また、コミックス第15巻「あやとり世界」では、「もしもボックス」を使ってあやとりの地位を向上させていたのび太。この世界ではプロレスならぬ、“プロあや”が流行しているのだが、のび太は天才少年として契約金3000万円でプロからスカウトが来るほどだった。

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