■強いというより怖い? なりふり構わない狂気の女性
最後は壮絶な物語を描いた『機動戦士Vガンダム』を象徴するキャラともいえるヒロイン、カテジナ・ルースだ。
『機動戦士Vガンダム』が放送開始された1993年当時は「ヤンデレ」という言葉はなかったが、カテジナはあらゆるヤンデレキャラが束になってもかなわないぐらいにぶっ飛んだ女性だ。
シュラク隊殲滅にオデロ撃破と目覚ましい戦果を挙げ、そもそものパイロット能力が高いカテジナだが、やはり彼女の強さは「何の躊躇もなく、あらゆる手段でウッソを殺しにくる」ところに尽きる。
ウッソの味方機である「ガンイージ」を使っての不意打ちは序の口。戦闘のさなか、大胆にもコックピットから出て、ウッソに語りかけるカテジナ。カテジナの呼びかけに応じ、コックピットを開いたウッソに「殺してほしい」と抱きついた際にナイフで腹部を刺したのだ。
そしてシャクティを救うべくエンジェル・ハイロゥに突入したウッソを、待ち伏せして殺そうとするなど、これほど手段を選ばない『ガンダム』シリーズのキャラも珍しく、どのシーンも衝撃の連続だった。
カテジナについては戦争の極限状態で正気を失ったか、本性があぶりだされたか、よく議論が交わされることも多い。あなたは彼女の行動をどう思うだろうか? いずれにせよ、震えてしまうほどの戦闘技術をもったキャラであることは間違いないだろう。
最新シリーズ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』でも主人公、スレッタ・マーキュリーの戦闘技術が毎回の見どころのひとつ。TBSの番組編成上、同作の第1クール最終回が年明けに放送となることが発表されたが、いまだ明かされない謎の数々、そして彼女の強さの秘密がどこにあるのか、これから先の展開が気になるばかりだ。