■ピンチのときほどドラえもんの四次元ポケットからガラクタが出てくる
映画『ドラえもん』でピンチなときほどドラえもんの四次元ポケットからはガラクタが出てきて、ヒヤヒヤさせられた経験がある人は多いのではないだろうか。
実はこれも“あるある”とされていて、ドラえもん自身ネジが1本外れて製造されていることや、めんどくさがり屋でポケットの内部を整理しないからなど、さまざまな理由が考察されている。
筆者的には、そもそもひみつ道具が必要なときにスムーズに出てきてしまうと物語が順調に進みすぎてしまい、イマイチ盛り上がりに欠けてしまうからではないかと思う。
ピンチのとき、いざドラえもんがひみつ道具を出そうとするのになかなか出てこない……そんなシーンでは手に汗を握り「あのひみつ道具出して!」なんて思わず願ってしまう。大人でさえそんなふうに思うのだから、映画を見る子どもたちにとってはもっとそのような心境になるだろう。
そしてそれが、印象的なシーンとして痛烈に心に残り、無事ピンチを切り抜けたときの安堵感や、より大きな感動につながるのではないだろうか。
世代問わず楽しめる映画『ドラえもん』には、見る人を楽しませる仕掛けが施されている。今回紹介した“あるある”は、映画を盛り上げるためには重要な演出であり、そんな「お決まりのパターン」もまたファンに愛されている見どころの1つだろう。
2023年3月に新作映画『映画ドラえもん のび太と空の理想郷』が公開されるが、今回紹介したような“あるある”演出にも注目しながら楽しんでみてはいかがだろうか。