漫画のキャラの中には、「考古学」を得意とするキャラがいる。ストーリー上、古代文明の謎を紐解くことが使命となっている者もいれば、純粋に考古学が好きでそれがスキルとなっている者など、キャラたちが考古学に魅せられた理由はさまざまである。
今回は、そんな考古学キャラにスポットを当てて紹介していく。
■古代文字を読み解く唯一の生き残り『ONE PIECE』ニコ・ロビン
考古学キャラとして人気を博しているのが、尾田栄一郎氏による『ONE PIECE』に登場するニコ・ロビンだろう。
考古学の聖地であるオハラという島で生まれたロビンは、わずか8歳にして博士号の試験に満点で合格し、考古学者の仲間入りを果たした。
いずれは母親のような立派な考古学者に……と夢見ていたが、ある日オハラは世界政府にバスターコールを発動され、住民ごと消されてしまう。その理由は、世界政府が調査を禁じている“空白の100年”や、歴史を記した石碑「ポーネグリフ」の研究などを、オハラの考古学者たちが秘密裏に行っていたからである。
ロビンはたった一人で島から逃げ出すことができたが、ポーネグリフを解明できる“唯一の生き残り”として幼くして懸賞金まで掛けられ、“悪魔の子”と呼ばれて追われる存在となった。
壮絶な人生を送ってきたロビンだが、ルフィと出会ったことで自由を手にすることになる。麦わらの一味にとってもロビンの豊富な知識は大きな力となっており、さらに、“ハナハナの実”の能力者でもある彼女は戦闘においても十分に力を活かしてくれる頼れる存在だ。
いよいよ最終章に突入した『ONE PIECE』。ロビンによって、“空白の100年”の謎は解き明かされるのだろうか。今後も彼女の活躍から目が離せない。
■高校生の裏の顔は遺跡を守るトップクラスエージェント…『スプリガン』御神苗優
今年『Netflix』で配信されて話題になっている、原作:たかしげ宙氏、作画:皆川亮二氏による『スプリガン』にも、カッコいい考古学キャラが登場する。
それが、考古学を純粋に愛する高校生・御神苗優だ。両親が考古学に携わっていたが、御神苗が幼いころに紛争で亡くなっており、叔父・御神苗隆に育てられた。両親はもちろん、育ての親である隆も冒険家という環境で育ったからこそ、彼は古代文明について興味を持ったのだろう。
そんな御神苗は高校生でありながら、裏の顔は「スプリガン」と呼ばれる超古代文明の遺跡を守る特殊機関「アーカム」に雇われているトップクラスエージェントだ。
超古代文明を悪用する敵は特殊な能力や超科学による兵器などを開発しているため、それに対抗するだけの力が必要となる。そもそも御神苗は天性の身体能力を持っているのだが、戦闘訓練や特殊スーツを身に着けることで極限まで能力が引き出され、通常の30倍以上の力を発揮できる。
そうして世界各国を飛び回り、超古代文明の謎を解き明かしながら、兵器とも呼べるような代物を次々と封印していく御神苗。
危険な任務ばかりで命を落とすのは当たり前という状況にもかからわず、彼はあらゆる任務に対して決して臆することはしない。使命感という気持ちもあるのだろうが、古代文明への興味や好奇心が尽きないのだ。
ちなみに御神苗は高校卒業後も相変わらず忙しく任務を続けながら、考古学を専攻する大学生となっている。このことからも、彼が考古学を愛する気持ちが伝わってくるだろう。