“印鑑”って武器だったの…?『ヒロアカ』『彼岸島』などに登場する強いとは思えない「ヘンテコな武器で戦うキャラクター」3選の画像
ヤングマガジンコミックス『彼岸島』第28巻(講談社)

 バトル漫画ではキャラクターたちがさまざまな「武器」を手に激しい戦いを繰り広げるものだが、なかには「え、それで戦うの?」と目を疑いたくなるような、意外性溢れる武器を扱うキャラクターも存在する。あるときは日用品を即興で使い、あるときは能力で強化することで武器に仕立て上げる……そんな「ヘンテコな武器」で戦うキャラクターたちについて、紹介していこう。

■経営者の実印はあまりにも規格外!?『僕のヒーローアカデミア』サー・ナイトアイ

 さほど戦闘向きには見えないキャラクターが実は強かった……という展開は、いつの世でも胸が躍るものだ。『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて連載中のバトル漫画『僕のヒーローアカデミア』に登場するサー・ナイトアイも、スマートな見た目とは裏腹に高い戦闘能力を有している。

 サー・ナイトアイは見た目こそスーツを着たサラリーマン風の優男で、ヒーロー事務所を経営しているなど、戦闘とは無縁な雰囲気を身にまとった男性だ。

 しかし、1時間先の未来を見ることができる「予知」の個性と、徹底的に鍛え上げた肉体。そして、あまりにも個性的すぎる「武器」を手に、世にはびこる悪に真っ向から立ち向かって見せる。そんな彼の愛用の武器は、なんと「印鑑」なのだ。

 見た目こそ小さな印鑑にしか見えないが、なんとひとつ5kgという重さの「超質量印」を投擲武器として軽々扱って見せる。作中では巨漢の敵(ヴィラン)の乱波肩動を、この印鑑を用いて一撃で吹き飛ばしてしまった。

 ちなみになぜ印鑑を武器にしているかというと「自らの姿に合わせて」という、一種のユーモアだったりもする。お堅い見た目に反して、意外にも笑いのセンスも大事にするなんともギャップの激しいキャラクターだ。

■ゴミを木に変えてきた彼の得物は掃除には欠かせないアレ…『うえきの法則+』植木耕助

 一見して戦闘向きでない「能力」を活用して戦うというのも、バトルの見所の一つだ。『週刊少年サンデー』(小学館)にて連載された『うえきの法則』の主人公・植木耕助も、「ゴミを木に変える」という意外な能力を使って、数々の強敵と激闘を繰り広げた。

 続編である『うえきの法則+』でも、彼は「武器」と呼ぶにはあまりにも場違いな道具を振るい、敵と戦っていく。それはなんと我々にもなじみの深い清掃道具である「モップ」だった。彼はこのモップに「摑(ガチ)」を加える能力に目覚めたことで、モップの先端を伸ばし、対象を掴む事が可能となった。

 武器としては弱々しい印象を受けるが、意外にも能力と組み合わさることで数々の応用技を生み出している。モップの質量を増やし、自分の顔を作って相手を叩く「モップヘッドバッド」や、修行の末に編み出した遠距離攻撃「モップ矢の雨(レインボウ)」など、つたない清掃道具を見事に「武器」へと昇華させて見せた。

 前作でもゴミを木に変えるという実にクリーンな能力を操った植木だが、続編での彼の武器が「汚れを落とす道具」というのも、彼のキャラクター性がしっかりと設定に反映された結果と言えるかもしれない。

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