■まさかの政府の諜報部員! 高貴さの漂う大人の女性「ステューシー」
最後に紹介するのは、ステューシーだ。あまりピンと来ない方もいるかもしれない。初登場はホールケーキアイランド編の860話。サンジとプリンの結婚式に招待されていた女性だ。
“歓楽街の女王”という二つ名の通り気品漂う大人の女性の色香とお人形さんのようなルックスだが、悪女のような一面も持っている。まつげが長く、くりっとした目元と口元も印象的で、バラの飾りをつけた帽子もとても似合っていた。……だが、ビッグ・ゲストとしての扱いに「いったい何者?」と思った方も多いだろう。
ステューシーの正体がわかるのは、871話。ステューシーの細く美しい指が描かれたコマのあと、“飛ぶ指銃”を発動。ビッグ・ゲストの一人である闇金王のル・フェルドを打ち抜いた。
ここで実は彼女が、政府の殺し屋集団である「CP−AIGES0」の諜報部員だということが明らかとなる。「『玉手箱』は我々“世界政府”がいただくわ おバカさん♡」そんなセリフをさらっと吐いてしまう裏の顔も美しく、まさに“綺麗なバラには棘がある”という言葉がぴったりの存在だった。
このシーンでステューシーのギャップにドキッとした読者は多かっただろう。終始、フランス女優のような佇まいにも、筆者は魅了されっぱなしだった。
ほかにも、モネやブラックマリア、バロックワークス幹部など、美しい敵キャラは数多く存在する。敵だからこそ、より惹かれてしまう面もあるだろう。今回紹介した3人も再登場する時があれば、ぜひ、またその美しさを目に焼き付けたいと思う。