バトル漫画に登場するさまざまな武器。刀や銃といったオーソドックスなものはもちろん、現実ではありえない“モノ”を使って戦う設定には、フィクションならではの魅力を感じて思わずワクワクしてしまう。なかでも筆者がひときわ異彩を放っていると感じるのが、“自分の血”を操って戦うキャラクターたち。少々ダークなイメージではあるが、そこにまたどうしようもなく惹かれてしまうのだ。
今回は、さまざまな作品に登場する“血を武器にして戦うキャラクター”を4名ピックアップし、その魅力について紹介していく。
※本記事には『チェンソーマン』、『鬼滅の刃』、『ソウルイーター』、『犬夜叉』の一部内容が含まれています。ストーリーの解説が主目的ではありませんが、気になる方はご注意ください。
■その実力は未知数…!?『チェンソーマン』パワー
まず、最近の有名作品から『チェンソーマン』のパワーを紹介したい。
“血の魔人”である彼女は血を操る能力を持っており、作中では手首から出した血を固めることで、ハンマーなどの武器を生み出している。あらかじめ設置しておいた血を遠隔操作で武器化し、トラップのように使ったこともあり、なかなか応用のきく能力のようだ。ちなみにこのときはペットボトル数本に血を溜めていたが、いったいその量をどうやって用意したのか、絵面を想像するとちょっと怖い。
ちなみに魔人とは悪魔が人間の死体を乗っ取った状態のことを指し、悪魔のときより大幅に弱体化しているのが普通だ。パワーもその例に漏れず、本人曰く魔人になる前の“血の悪魔”は、ほかの悪魔から恐れられるほどの存在だったという。
実際、パワーは第一部終盤で本来の力を少し取り戻したとき、他人の血を操ることで体内から攻撃するという恐ろしい技も見せていた。作中ではほんの一部しか描かれていないが、それでも血の悪魔がいかに強大な力を持っているかがうかがえる。
■自身の血を燃やして鬼を滅する!『鬼滅の刃』禰󠄀豆子
『鬼滅の刃』の竈門禰󠄀豆子は、自身の血を爆発させる“爆血”という血鬼術(必殺技)を持っている。自分の血がついた対象を燃やすというきわめてシンプルな技だが、威力は抜群。序盤のラスボス的存在・累が使用する鋼鉄並に丈夫な糸を焼き切ってみせた。
またこの技で出る炎は“人食い鬼の細胞にのみ反応する”という性質を持っており、人体には無害である。禰󠄀豆子は作中でこれを応用して、鬼の毒によって危険な状態にあった炭治郎や伊之助、宇髄を燃やし、解毒をおこなったことも。人体が炎に包まれる描写には一瞬ぎょっとするが、このときも彼らの身体や服は一切燃えていなかった。
物語の冒頭で鬼舞辻無惨によって無理やり鬼にされ、それでも人間としての優しさを失わなかった禰󠄀豆子。血鬼術・爆血は、そんな彼女の人となりを体現した技だともいえるだろう。