鳥山明氏による世界的人気漫画『ドラゴンボール』。同作の魅力はなんといっても地球を脅かす強敵たちとの手に汗握るバトルだが、戦いが終わってホッと一息をつく悟空たちの日常エピソードが好きだという人は多いのではないだろうか。鳥山氏の圧倒的な画力は、必殺技やメカはもちろん、食べ物の絵にもあらわれていて、悟空たちが食べているご飯が実に美味そうなのだ。
そこで今回は珍味(?)も含めて、『ドラゴンボール』に描かれた美味しそうなグルメシーンを振り返ってみたい。
■サイヤ人による豪快すぎる大食い
まずは悟空たちが、第21回天下一武道会後に食べた食事から。ここでは中華料理店で悟空たちを労って、亀仙人(ジャッキー・チュン)が優勝賞金50万ゼニーを使って大盤振る舞いをする。豪華な食事をクリリンやヤムチャ、ブルマたちにご馳走したのだ。
並んでいる食事は豚の丸焼きや肉まん、チャーハン、ラーメンなどで、これを悟空がひとりで豪快に食べ進める。50人前は平らげてしまった悟空だが、それでも足りないらしくラーメンをさらに2人前追加。しかし、店の食材が無くなって料理を提供することができなくなることを知ると、「腹八分目っていうもんな!」と諦め全員をズッコケさせた。
肉まんを片手にほおばりながら汁物のラーメンをズバズバとすする。食べっぷりが気持ちがよく、味が今にも想像できそうな実に美味しそうなコマで、これを見て悟空と同じものを食べたいと思った読者は多いのではないだろうか。
悟空たちサイヤ人が山のように飯を食うというシーンはこの後もあった。セル編では最終決戦前に、孫一家が修行を兼ねたピクニックに出かけており、チチの手料理がレジャーシートの上に山のように並べられた。
ここでの料理の種類が実に豊富で、鶏の丸焼きや焼き魚、おにぎり、サラダに肉まんにサンドイッチなどなど座る場所もないほど。悟空も悟飯もこの量を日常的に食べていると思われるが、一品ずつを大盛りというワケではなく品数が多く、それがなんとも楽しそうでチチの気持ちも伝わってくる。ついついページをめくる手をとめて、自分なら何から食べようかと迷ってしまうコマだった。
ちなみにチチは、ビーデルが悟飯を訪ねて来た際に食事を振る舞っており「うちのコックよりずっとおいしいわ!」と絶賛されている。料理の腕前はプロ級ということだ。