子どもの頃ドラえもんに影響を受け、押入れで寝てみたことがあるという人は一定数いるのではないだろうか。かく言う筆者もそのうちのひとりなのだが、暗さと狭さが心地良い一方で、湿気や熱気がこもって過ごしにくかった覚えがある。
しかしよくよく思い返してみれば、漫画やアニメにはドラえもん以外にも押入れで寝ているキャラがそこそこいる。それだけドラえもんの影響力があるのか、あるいはそもそも押入れという場所が不思議な魅力を放っているのか……。
今回はそんな押入れライフを過ごしているキャラのなかから、筆者の印象に残っている3名を紹介していこう。
■“ダーリン”の部屋の押入れで寝泊まり!『うる星やつら』ラム
押入れで寝るキャラといえば、『うる星やつら』のラムを思い浮かべる人も多いのではないだろうか。彼女はひょんなことから主人公の諸星あたるに惚れ込み、彼と婚約したと勘違いした結果、諸星家の居候となる。いわゆる“押しかけ女房”というやつだが、その一途なベタ惚れっぷりと天真爛漫な振る舞いがとても可愛らしい。もっとも、振り回されるほうは大変かもしれないが……。
そんなラムだが、諸星家で寝るときはあたるの部屋の押入れを寝床にしている。彼女の性格からして平気で“ダーリン”の布団に潜りこみそうなので、意外といえば意外だ。なお作者の高橋留美子氏によれば、高校生の男女を2人で寝かせるわけにはいかないという配慮からの描写とのこと。ごもっともな話である。
ちなみに自分専用のUFOに帰るときもあるため、ラムはいつも押入れで寝ているわけではない。とはいえ、あんな狭い場所で寝たら身体じゅうが痛くなりそうだが、地球人より丈夫な彼女にとってはへっちゃらなのだろうか。
■勝手に一護の部屋の押入れに住みついた!?『BLEACH』朽木ルキア
2022年10月、ファン待望のシリーズ最終章“千年決戦篇”が始まり、ますます話題の『BLEACH』。
実は本作の準主人公・朽木ルキアも、押入れで生活していたことがある。死神である彼女は物語序盤、現世で“虚”と呼ばれる悪霊を追っており、その途中で主人公・黒崎一護の家にやってくる。
紆余曲折を経て黒崎家に居候することになるのだが、なんと当初は一護やその家族には一切何も知らせず、勝手に一護の部屋の押入れに住みついていたルキア。しかもいつの間にやら、一護の妹・遊子のパジャマを勝手に拝借するという図々しさである……。
結局、一護にはすぐにバレてしまうのだが、それからもほかの家族や友だちには内緒で押入れ生活を送ることに。押入れで生活するのはさぞかし大変だろう……と思いきや、本人はなかなか気に入っていたようで、のちに黒崎家に家族公認で泊まった際、妹たちの部屋を用意されると「押入れに泊まるつもりだったのだぞ!?」と主張。あんま機や照明、呼び鈴などを用意していることからも、彼女の本気度が伝わってくる。とはいえ、途中でうっかり“小汚い押入れ”と言ってしまっているのだが……これも、毒舌なルキアの可愛い魅力であろう。