2022年10月よりシリーズ最終章となるアニメ「千年血戦篇」が放送中の、久保帯人氏による人気漫画『BLEACH』。アニメは今回が10年ぶりの放送となり、原作の連載も6年前に終了しているが、変わらず新旧多くのファンから熱狂的な人気を集めている。
『BLEACH』の人気の理由の一つが、作者の久保氏の作り出す唯一無二の世界観。作品全体を通して、死神たちの着用する死覇装や武器が刀という「和」の部分と、外国語を多用した技名などの「洋」の部分がうまく融合している。またコミックス巻頭にそれぞれキャラクターをイメージして描かれた詩も、おしゃれでエモーショナルなものばかりだ。
また個性的な世界観の中でファンが注目するのが、キャラクターたちがそれぞれ持っている、同じものがひとつとない「斬魄刀」。始解、卍解でそれぞれ名前や見た目が変わるという設定も面白く、その能力や強さの違いで盛り上がった記憶がある人も多いだろう。
斬魄刀の中にはチート級の能力のものがある一方で、「扱いにくい」「デメリットしかない」と思われがちな残念な斬魄刀もある。今回は筆者が独断と偏見で「使うのが難しすぎる卍解」を厳選して紹介したい。
まず「ハズレ斬魄刀」とファンの間でもたびたび話題に上がるのが、十一番隊第三席・斑目一角の「龍紋鬼灯丸(りゅうもんほおずきまる)」だ。
そもそも彼の始解である「鬼灯丸」は、解放すると刀と鞘が一体化した槍になり、三節棍としても使用することが可能というもの。「鬼灯丸」は作中での登場が比較的早かったことや、一角が第三席ということもあってか、他の隊長格に比べてかなりシンプルな能力だった。
その分卍解での活躍に期待したファンも多かっただろうが、「龍紋鬼灯丸」は鎖で繋がれた巨大な3つの刃が出現するというもので、特に新しい驚きがないものだった。
さらに彼の戦闘スタイルを助長するかのように、「龍紋鬼灯丸」はひたすら攻撃力に特化しており、残念ながらその分耐久性はないに等しい。
斬って斬られてを繰り返すことで、刃に彫られた龍の紋が赤く染まり霊圧が完全解放されてすさまじい攻撃力を発揮するという設定もあるが、この後作中で「一度壊れた卍解は元には戻らない」という設定が明かされたため、結果的に非常に危なっかしい斬魄刀となってしまった。