世界的な人気作品である荒木飛呂彦氏による漫画『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズ。個性豊かで魅力的なキャラが多く登場する同作だが、読者の意表をつく形で重要人物が“退場”してしまうケースは珍しくなく、好きなキャラが死んでしまうという展開に衝撃を受けた読者も多いのではないだろうか。そこで今回は、これまでの『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズから、戦いの途中で命を落とし、惜しくも退場してしまった魅力的なキャラを3名振り返りたい。
■仲間を助けて消えていった炎の魔術師
まずは第3部から、モハメド・アヴドゥル。アヴドゥルは初期スタンド使いの中でも鋭い洞察力を持ち、傷ついても何度も復活するような頼れるキャラだった。ホル・ホースとJガイルとの戦いでは、眉間を銃弾で撃ち抜かれ死んだと思わせて、後に復活。しばらくの間戦線離脱しており、だからこそ「二度目はない」と思われた。
そんなアヴドゥルは、ポルナレフとイギーとともにディオの館にたどり着く。館の中は入り組んでおり、いつ敵が出てくるのか分からない状況。そんな中で慎重に足を進めると、背後の空間から得体の知れないモノが現れる……。
即座にポルナレフを殴って吹き飛ばし、全滅を回避したアヴドゥルだったが、その瞬間に彼自身はスタンド攻撃によって両腕だけを残してその場から消え去ってしまった。
館に入る直前に、ポルナレフから「生きて出てこれたら豪勢な飯を奢れよ」なんて言われ、「イギーにもな」と約束したアヴドゥル。読み返すと死亡フラグが立っているようにも思えるこの会話だが、ヴァニラ・アイスの攻撃により瞬殺されるとは、あまりにも突然の出来事にほとんどの読者が驚いたに違いない。