■『金田一少年の事件簿』
最後は天樹征丸氏(原案・原作)、金成陽三郎氏(原作)、さとうふみや氏(作画)による推理漫画『金田一少年の事件簿』の実写ドラマ。高校生の金田一一(はじめ)が数々の難事件を解決していくミステリーで、奇想天外なトリックや異色の犯罪者などが印象的な作品である。
最初にドラマ化されたのは1995年で、そこから俳優陣を変えて何と5代にわたって実写ドラマ化。主人公の金田一一役は初代の堂本剛を筆頭に、ジャニーズのメンバーが代々受け継いでいるのも人気につながった要因と言えるだろう。テレビドラマ以外にも単発ドラマや映画にもなっているので、漫画原作のドラマとしてはかなり長期にわたって支持された作品と言えるだろう。
『金田一少年の事件簿』のトリックは、大胆かつダイナミックなものが多いため、それを実写映像化したところもすごい。原作を知っている側からすると「あのトリックを実際どのように再現するのか?」という好奇心から、つい見てしまう側面もあった。
ミステリーを題材にしたドラマは昔から数多くあるが、視聴者の年齢層をグッと下げたという意味でも『金田一少年の事件簿』の功績は大きいのかもしれない。
人気漫画の実写化は、かなりハードルが高い部分もある。とくにファンタジーやバトル・アクションモノなどはどうしても漫画やアニメと比較されやすく、ときにはチープな出来になってしまうことも……。その意味では、今回紹介した不良モノや医療・時代劇、ミステリーなどは比較的実写化しやすいジャンルだったと言えるだろう。