「漫画に登場する先生キャラの名言」3選! 人生の励みとなった『GTO』『SLAM  DUNK』『暗殺教室』のあの名ゼリフもの画像
講談社コミックス『GTO』1巻(講談社)

 現実世界にこんな先生がいたら…と思い描いてしまうほど、魅力的な先生キャラは多い。不良生徒や悩みを抱える生徒に的確にアドバイスを送り、背中を押す存在である先生たち。ときにこのアドバイスや格言は、読者の心に深く刺さることもあるだろう。

 そこで今回は漫画に登場する先生キャラの名言のなかから、実際に人生の励みとなるようなセリフを3つ紹介したい。

■勉強よりも大切なものがあることを教えてくれた『GTO』の鬼塚英吉の名言

 先生キャラといえば、1997年から『週刊少年マガジン』(講談社)で連載されていた藤沢とおる氏『GTO』の鬼塚英吉を思い出す人も多いのではないだろうか。本作は暴走族出身の新任教師・鬼塚が、”超”がつくほど問題児だらけのクラスを担任し、一筋縄ではいかない生徒たちとぶつかり合いを繰り返しながら心を通わせていく学園漫画。

 鬼塚が担任となった3年4組は、担任をいじめて退職へ追い込むことを“遊び”として楽しむようなクラスだった。鬼塚を採用した理事長は彼の本質的な良さを見出し、問題児クラスを任せることで事態が良い方向に進むのではないかと期待していた。そしてこの理事長の勘は、見事に当たることになる。

 暴走族上がりということもあり、何かと型破りな鬼塚は、問題児たちのトラブルを次々と解決していく。そのなかで心に刺さる名言も多く登場するが、今回紹介したいのが、”中高6年間いかに勉強したかで人生が変わる”と教頭が鬼塚に注意したときに言い返した「いい大学入って、いい会社なんかに入るよりオレは いいダチ公見つけるほーがよっぽど 財産になると思ってますんでーー♡」と明るく言い返したこのセリフ。「心に染みる」「100回うなずきたい!!」と、共感する読者も多かったようだ。

 捉え方によっては賛否両論あるかもしれないが、かつて暴走族に属し、たくさんの仲間に囲まれていた鬼塚ならではの感性に基づくセリフだろう。大人になると、学生時代の数年間がいかに貴重で大切なものだったかと感じる場面は多くある。勉強よりも大切なものは確かにあると教えてもらえたセリフだった。

■励まされた人は数知れず! 三井寿を救った『SLAM DUNK』安西先生の名言

 1990年から『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載された、井上雄彦氏の『SLAM DUNK』。90年代におけるバスケブームを牽引したとも言える本作は、日本人初のNBAプレイヤー・田臥勇太選手も絶賛するほどの大人気漫画だ。

 名言の宝庫とも言われる『SLAM DUNK』だが、やはり有名なのは湘北高校の監督である安西先生の“あのセリフ”だろう。

 当時中学生だった三井寿は県大会の決勝戦で相手校に1点リードされ、残りわずか12秒と厳しい局面にいた。来賓席に突っ込んでまでルーズボールを取りに行くも届かず、「もうダメだ…」と負けを覚悟した。まさにそのとき、来賓席で試合を観戦していた安西先生が「最後まで…」「希望を捨てちゃいかん」「あきらめたら そこで試合終了だよ」と、ボールを手渡しながら穏やかに言葉をかけるのだ。

 作中、この言葉に救われた三井は見事逆転を勝ち取り、中学MVPという栄光を手にしている。その後、強豪校の誘いを蹴ってまで安西先生率いる湘北に入学するほど、彼の人生を揺るがす大きな一言となった。

 とても何気ないシンプルなセリフだが、窮地に立たされている人間にとっては大きな励みになる言葉だろう。実生活でもこの名言に背中を押されたというエピソードは多く、今もなお、部活動などで冗談まじりに励ましのセリフとして使われることもあるようだ。

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