2022年10月3日からアニメ第4期が放送中の『ゴールデンカムイ』。第3期が非常に“いいところ”で終わったこともあり、続きを心待ちにしていた視聴者は多いのではないだろうか。これからの展開を知らないアニメ派はもちろん、すでに最終回まで見届けた原作派にも、「あのシーンはどう再現されるのか」「アレは地上波で放送できるのか!?」とドキドキハラハラしながら見守る楽しみがある。
『ゴールデンカムイ』は見応えのあるストーリー展開はもちろん、登場人物それぞれのキャラが立ちまくっているのも魅力のひとつ。主役から脇役に至るまでクセが強い人物ばかりのため、毎回誰が何をやらかしてくれるのかといろんな意味で期待させられる。
今回はそのなかから、任務を通じて成長しつつある鯉登少尉に注目。第3期までの登場シーンを振り返りつつ、彼の魅力を紹介していきたい。
※以下にはアニメ『ゴールデンカムイ』第3期までの一部内容が含まれています。ストーリーを解説するのが本記事の主目的ではありませんが、気になる方はご注意ください。
鯉登少尉は第七師団に所属する軍人のひとりで、士官学校出身のエリート。常に鶴見中尉の写真を持ち歩くほどの熱烈な“鶴見信者”でもあり、彼に褒めてもらうことを何よりの喜びとしている。
薩摩の古流剣術・自顕流の使い手である彼は、人並み外れた身体能力を持ってもいて、実力の面では申し分ない。初登場時は変装の達人相手に巧みな誘導尋問を仕掛け、その正体を見破る聡明な一面も見せている。しかし経験の足りなさゆえか、初期の頃は肝心なところでの詰めの甘さや、人間的な未熟さが目立っていたように思える。
そもそも鯉登はお坊ちゃん育ちで、任務中でもふらふらどこかへ行ったり観光を優先したりと自分勝手な行動も多い。鶴見の命を受け樺太を旅した際には、情報収集そっちのけで地元の名産品に舌鼓を打ち、歩いて移動するのを嫌がり、立派な旅館に泊まりたがるなどのワガママっぷりを見せていた。ちなみに、彼の部下でお目付け役でもある月島軍曹は、杉元に「少尉殿にトナカイの首輪つけておいたらどうだ?」と言われた際、思わず本気で検討していたほどだ……。
しかし、経験がなく未熟だということは、裏を返せばそれだけ伸びしろがあるということでもある。実際「『ゴールデンカムイ』全編を通してもっとも成長した人物は?」と聞かれたら、鯉登を一番に思い浮かべる人も少なくないと思う。