■一戦で戦艦6隻を撃墜 オリヴァー・マイ

 一年戦争を部隊に3DCGで描いた外伝作品『機動戦士ガンダム MS IGLOO』。同作はジオン公国の第603技術試験隊の技術士官であるオリヴァー・マイを主人公にしたアニメだが、彼は一年戦争のア・バオア・クーでの一戦だけで、確実に確認できる範囲のみでサラミス級5隻、マゼラン級1隻、ボール6機、ジム2機を撃墜している。

 ここで注目なのは、戦艦6隻を撃墜している点だろう。アムロでさえ一年戦争全体を通して9隻しか撃墜していないのに、一戦だけで6隻というのは、かなりの強パイロットではないだろうか。

 そもそもオリヴァー・マイは技術士官でパイロットではない。作中でもパイロット描写は巨大モビルアーマー「ビグ・ラング」で戦うこの一戦だけとなっている。それ以外での経験はかなり少ないと推測されるが、にも関わらずこれほどの戦績を残した点に、彼の才能を感じずにいられない。

■記録上での撃墜数No.1 ブレニフ・オグス

 記録上での一年戦争での撃墜数ナンバー1の人物は、シャアでもアムロでもなく、ジオン公国本隊のエースパイロットであるブレニフ・オグス中佐。撃墜数は一年戦争だけで193機、戦艦は8隻とされている。

 無駄弾は使わない正確無比な射撃を行うことから、ついた異名は「一撃必殺(ワンショットキラー)」。小説版『機動戦士ガンダム 0083』やゲーム『ギレンの野望』に登場する彼だが、外伝やゲーム作品を含めても、実際の戦闘シーンはほぼ無く、『機動戦士ガンダム 戦略戦術大図鑑』でわずかに設定が書かれてあるぐらいだ。多くの部分が謎に包まれている、ミステリアスなキャラクターである。

 以上3名を振り返ったが、目立たなかったり不遇だったり本編ではあまり活躍できなかったものの、実力が計り知れないキャラクターはまだまだいるのではないだろうか。

  1. 1
  2. 2