■「丸い棺桶」も捨てたもんじゃない…最弱機体ボールの下剋上!?
格上撃破といえば『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』の主人公、シロー・アマダが見せた実績も外せない。シローたちが輸送艦で地球に向かう途中、友軍のジムがジオンのザクに襲われている場面に遭遇。その輸送艦に搭載されていた先行量産型ボールに乗りこんだシローは、友軍を援護するために出撃した。
ボールといえばガンダムの作中でも「丸い棺桶」と揶揄されるほどの最弱機体。しかもこのときシローが乗ったのは、作業用ポッドに毛の生えた程度の武装しか備えていない先行量産型のボールである。
一方、ジオンのアイナ・サハリンが乗っていたのは高機動試験型ザク。ザクIIの上半身にリック・ドムの脚部をあわせたような機体で、テリー・サンダースJr.の乗る初期型ジムを圧倒していた(ジムの弾切れという理由もあったが…)。
しかしシローは残骸をうまく利用しながらザクに近づくと、ボールが備えたワイヤーを射出。このワイヤーをザクの体に巻きつけて、ボールで接近戦に臨んだ。
ザクがヒートホークでワイヤーを斬ろうとするが、シローはボールのサブアームでそれを阻止。さらにゼロ距離からボールの2連装キャノンを叩きこんで、ザクとボールは相打ちとなった。
パイロットはそれぞれ脱出し、どちらの機体も爆散したので完全勝利とは言えないが、両機体の性能差を考えるとシローの大金星と言えるだろう。とはいえ、なんとか生き延びたから良いものの、ほぼ作業用ポッドであるボールでザクに突撃していったシローは、中々に命知らずである。