■護衛軍とも渡り合えそうなレイザー
グリードアイランド編で「一坪の海岸線」を守るゲームマスターのレイザーも、作中トップクラスのとんでもない実力者だ。ドッジボールという変則的なバトル形式ゆえにゴンチームも勝てたが、通常の戦闘では歯が立たなかったのではないか。
彼の特筆すべき点はなんといってもその攻撃力だろう。レイザーはゲームマスターとしてグリードアイランドの運営を任されており、不法侵入を企む中型クルーザーを軽く放った「念弾」一発で大破させている。
またドッジボールの試合では、レイザーの放ったボールによってガードしたヒソカの指を折っていた。この攻撃ですらレイザーは本気ではなく、全力で放った一撃はゴン・キルア・ヒソカの３人がかりでないと止められないほどだった。
サーブのモーションゆえに隙が大きく、通常のバトルで有効かどうかはまた考察の余地がありそうだが、このレベルの攻撃を繰り出せるレイザーがグリードアイランド編だけの登場というのは惜しいように思う。
■キメラアント編でユピーを圧倒したキルアは世界トップクラス？
最後は主人公の一人、キルアだ。作中でもたびたび「天才」と称されてきた彼だが、キメラアント編でついに才能を開花させた。
キルアの身につけた能力は、オーラを電気に変えて敵を攻撃する「落雷（ナルカミ）」や、自分の肉体に電気的な負荷をかけて超スピードの反射行動を取る「神速（カンムル）」だ。
それまで相棒のゴンが「ジャジャン拳」という破壊力のある技を使ってきたのに対して、キルアにはこれといった攻め手が無かった。だが、たび重なる強敵との戦いで能力を開発していき、モントゥトゥユピー戦では「神速」を用いて圧倒。フィジカルで護衛軍最強のユピーが、反応すらできずにボコボコにされていた。
残念ながら電力切れを起こしたために討伐とはならなかったが、通常の念能力者相手ならキルアに敵う者はいないのではないだろうか。キメラアント編以降、本気の戦闘シーンは描かれておらず、そのうえ現在は別行動をしているキルア。次に登場するときに彼がどれほどの成長を遂げているか楽しみに待ちたい。
現在進行中の「暗黒大陸編」では、十二支んやビヨンド・ネテロのチーム、カキン帝国の王子たちに、その王子のケツモチを務める３大マフィアなど、まだまだ実力が謎に包まれたキャラも多い。彼らの描写次第で、また意外なキャラが再評価されることもありそうだ。
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