『転スラ』『Dr. STONE』に『リゼロ』も…絶対に行きたくない「異世界トリップ」漫画・アニメ3選の画像
『転生したらスライムだった件』(講談社)第15巻・書影より

 目が覚めたとき、異世界に迷い込んでいたらどう思うだろうか。ましてやその異世界で恐ろしい目に遭ったり、ゼロから文明を築かないといけないとしたら……? 今回は「目が覚めたら異世界だった」という設定に着目し、絶対行きたくない「異世界トリップ漫画」を紹介したい。

■スライムで新たな人生を歩むことに…『転生したらスライムだった件

 目を覚ましたらスライムに転生していた……という恐ろしい設定の作品が、伏瀬氏の『転生したらスライムだった件』である。通称『転スラ』と呼ばれる本作は、2013年から連載されているライトノベルが原作で、アニメや映画展開もされている大人気作品。

 主人公は平凡なサラリーマンの三上悟。ある日、通り魔に刺されて絶命してしまったと思ったら、異世界にスライムとして転生、新たな人生を歩み出す……というのがストーリーのあらすじだ。

 スライムと言えばファンタジー作品にはお馴染みの生物(?)だが、その扱いは草や石と同等である。基本的に話すこともなければ意思もないように感じられるが、三上悟は元人間で思考能力があったため、スライムとしてどのように生きていこうか奮闘することになる。

 転生してすぐは何の能力も持たず、話すこともできなかった三上だが、暴風竜ヴェルドラと出会い「リムル=テンペスト」という名を授かる。“思考するスライム”となったリムルはやがて名のある魔王となるのだが、このサクセスストーリーに行き着くまでには並々ならぬ努力があった。

 生まれ変わってスライムになりたい人間などは余程の物好きで、いざ同じ状況になれば「なぜこんな体に……」と嘆かずにはいられないだろう。

■目が覚めたら文明が滅んでいた…『Dr. STONE

 突如体が石化し、目が覚めたら文明が滅んでいた……そんな異世界トリップ作品が『Dr.STONE』である。『Dr.STONE』は原作・稲垣理一郎氏のSF漫画で、科学を活用して文明を築いていくストーリーだ。

 ある日突然出現した謎の光によって、地球上の全人類は石化されてしまう。約3700年後に目が覚めた主人公・石神千空は石化した直後から秒数を数え続け、意識を保ったまま石化から解かれる日を待ち続ける脅威の能力を持つキャラクターだ。

 3700年もの月日が経過している地球はすっかり荒廃し、文明は滅んでいた。さらに極めつけは千空以外の人類は石化したままという現実。

 何もない地球にたった一人目覚めるなんて、大半の人は自分の運命を恨み、孤独のあまり絶望してしまうだろう。しかし千空は類い稀なる科学の知識をフル活用し、文明を新たに築き直すために仲間を蘇らせて「科学王国」を設立し、さまざまなアイテムを次々と作り上げていくのだ。

 どんな状況でも「唆るぜ、これは!」と楽しみながら乗り越えてしまう千空のタフさ、器の大きさには本当に感服してしまう。

  1. 1
  2. 2