子どもから大人まで、世代を超えて夢を与え続けてくれる国民的作品『ドラえもん』。おなじみのキャラクターたちの日常が描かれる安心感も作品の魅力といえるかもしれない。
しかし、そんなドラえもんに出てくるキャラクターの中には、めったに登場しないレアキャラも存在する。そこで今回は、原作コミックスで確認できる、レアなキャラクターたちをご紹介しよう。
■作者の化身? どこかで聞いたような「売れっ子漫画家」たち
まず最初に紹介するのは、のび太の家の近所に住んでいる超売れっ子漫画家・フニャコフニャ夫。その名から分かる通り、おそらくモデルは藤子不二雄先生だろう(お二方のどちらにもあまり似てない気もするが……)。『ドラえもん』では少々太っちょな体型にベレー帽、メガネという姿で描かれているが、ほかの藤子作品に登場するときは容姿が異なったりもする。
フニャコフニャ夫が最初に登場するのはコミックス第3巻の「あやうし!ライオン仮面」というエピソードで、ほかにも「まんがのつづき」「未来図書券」などのエピソードに登場。主な作品として『ライオン仮面』『宇宙剣士バイロン』『時空パトロール7』といった作品を描いていた。
余談だがフニャコ先生が登場する「まんがのつづき」のエピソードには、『Drスランプ アラレちゃん』ならぬ『Drストップ アバレちゃん』の作者も登場。その名は鳥山明ではなく“島山あらら”という名だった。
■外見だけはスネ夫にそっくり? スネ夫の弟・スネツグ
スネ夫に実の弟がいるのは、ドラえもん好きの間では有名な話。だが、テレビアニメ『ドラえもん』にスネ夫の弟・スネツグが登場すると、SNSなどでは「スネ夫に弟がいたの?」「顔そっくり」と驚きの声が続出。「スネツグ」のワードがトレンド入りするなど大きな話題を呼んだ。
実はスネツグは『ドラえもん』の連載初期に登場していたものの、そのエピソードはいわゆる通常の単行本(てんとう虫コミックス版)初期には収録されていない。てんとう虫コミックス版に登場するのは、第40巻「スネ夫は理想のお兄さん」の回が初となる。
このエピソード内で、スネツグは何年も前にニューヨーク在住のおじさんの家に養子に行ったという背景が明かされている。見た目はスネ夫そっくりなスネツグだが、兄とは似つかないとても性格の良い子。兄・スネ夫のことを尊敬しており、「ぼくも兄さんに負けない、りっぱな少年になるの」と語っていた。