「ガンダム世界にいたら誰の艦に乗りたい?」命を預けたくなる艦長3選 エイパー・シナプスにマリュー・ラミアス、そして当然ブライト・ノアもの画像
画像は『GUNDAM HISTORICA(ガンダムヒストリカ)』(講談社)第7巻・書影より

 ガンダムシリーズの欠かせない存在として、主人公の乗る艦を取りしきる艦長が挙げられる。戦場に出たら、部下に的確な指示を出すリーダーとして活躍。一方、艦内ではいろいろな問題を抱えるクルーたちをまとめ上げつつ、軍上層部や現場との板挟みに頭を抱えるシーンなども見受けられる。

 そんな気苦労の多い中間管理職のような艦長は、ある意味作中でもっとも人間味あふれるポジションであり、だからこそ共感しやすいキャラクターも多い。

 そこで今回は、ガンダムファンなら一度は想像したであろう「どの艦長が指揮する艦に乗りたいか?」という観点で考えた、個人的なトップ3を紹介していこう。

■判断ミスもあるが、人格者で頭もキレるエイパー・シナプス

 はじめに紹介するのは、『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』で登場するアルビオンの艦長、エイパー・シナプスだ。

 ガンダム試作2号機を強奪され、ガトーの観艦式への核攻撃を阻止できず、軍令を無視して試作3号機を奪い、内通していたシーマ艦隊を攻撃し、結局コロニー落としも阻止できなかった。その立ち回りには賛否の意見があるが、結果的として不運な面も多かったと個人的には思う。

 それ以外にも、アルビオンを危険に晒して味方パイロットを助けようとするなど、指揮官としての判断ミスを問われそうな場面も。だが助けられる算段があるなら、貴重なベテランパイロットを優先する気持ちも分からなくはない。

 そんなシナプス艦長の中に私利私欲はなく、まぎれもない人格者だ。それに敵のスパイをあえて泳がすなどクレバーな面もある。彼の行動理念には正義感と使命感が大前提としてあったのは間違いないだろう。

 それゆえに一癖も二癖もあるアルビオンのクルーたちからの信頼は厚く、艦の統率はとれていた。軍組織内での立ち回りは総じてヘタだったかもしれないが、現場指揮官としては優秀というのが個人的な印象だ。何より紳士的で人間味あふれるところに心惹かれる艦長である。

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