女性であれば誰しもが一度は憧れる、少女漫画の“ありえない設定”。かっこいいヒーローにある日突然一目惚れされるヒロインや、イケメンのお金持ちに告白されるシンデレラストーリーなど、少女漫画には夢がたくさん詰まっている。
そこで今回は、現実では考えられないけれどついつい憧れてしまった、“ありえない設定”の少女漫画を3作品紹介したい。
■憧れの人を追って全寮制の男子校に入学『花ざかりの君たちへ』
最初に紹介するのは、1966年から2004年まで『花とゆめ』(白泉社)で連載された中条比紗也氏の『花ざかりの君たちへ』だ。通称『花君』の愛称で親しまれる本作は、2011年にテレビドラマ化も果たした人気少女漫画。
男子校に性別を偽って入学した主人公・芦屋瑞稀はアメリカで育った帰国子女。憧れの高跳び選手・佐野泉を追って、性別を偽り、日本の全寮制の男子校・桜咲学園に入学。そして、泉と寮で同室になる。
瑞稀は陸上選手として泉に憧れていた気持ちがいつしか恋愛感情へ変わっていくのを自覚。また、あるハプニングによって瑞稀が女性であることに気づいた泉も、瑞稀を知るごとにだんだんと惹かれていく……そんなラブストーリーだ。
『花君』の見どころは、何といっても登場人物が総じてイケメンであることだろう。2011年にテレビドラマ化された際には小栗旬や生田斗真をはじめ、旬のイケメン俳優を起用し、話題となった。
性別を偽ることによるリスクはあれど、イケメンたちに囲まれて生活する瑞稀を羨ましい!と思ったファンは多いだろう。
■女子でありながらイケメンホストに!?『桜蘭高校ホスト部』
次に紹介するのは、葉山ビスコ氏の『桜蘭高校ホスト部』(白泉社)だ。通称『ホスト部』の愛称で親しまれている本作は、川口春奈主演でテレビドラマ化もされている。
『桜蘭高校ホスト部』もまた、主人公の藤岡ハルヒが女性でありながら性別を偽って男子生徒として生活するストーリー。ハルヒは特待生として超お金持ち学校・私立桜蘭学院高等部に入学したが、ある日、不注意から校内にあった800万円の花瓶を割ってしまう。貧しいハルヒには弁償するお金がなく、ホスト部の雑用係として働きながら借金を返済していくことになった。
本作では、主人公のハルヒが実は整った顔立ちをした美少女で、ホスト部の面々が次第にハルヒの虜になっていく姿が描かれている。紅一点でお金持ちのイケメンたちにちやほやされるなんて、まさに女性が憧れるシチュエーションではないだろうか。