■宮城最強のバレー部である白鳥沢学園を象徴!
『ハイキュー!!』は、宮城県にある烏野高校に所属する日向翔陽を主人公とするバレー漫画だ。同作は、かつて強豪と呼ばれていた烏野高校バレー部を中心に、インターハイや春高バレーを舞台に彼らの成長を描いている。宮城最強と呼ばれる白鳥沢学園高校も、烏野高校のライバル校として登場した。
そんな白鳥沢の横断幕には「強者であれ」という言葉が書かれていた。そこからは、常に勝ち続けてきた白鳥沢の圧倒的な自信と、「そうでなければならない」という強豪校としての義務のようなものまで感じられる。まさに最強チームを象徴するかのような、横断幕ではないだろうか。
ちなみに白鳥沢には、もうひとつ「獅子奮迅」という言葉が書かれた横断幕も存在する。
■関西弁で味のある稲荷崎高校の「思い出なんかいらん」
もうひとつ、『ハイキュー!!』に登場する印象深い横断幕を紹介したい。それはインターハイで準優勝だった兵庫代表の名門・稲荷崎高校の横断幕。このチームの横断幕には、関西弁で「思い出なんかいらん」と書かれている。
多くの高校生にとって部活は青春であり、人生の通過点に過ぎない。思い出づくりのためにスポーツに取り組んでいるという生徒も多いだろう。だが稲荷崎の「思い出なんかいらん」という言葉からは、絶対に勝利をつかまなければならないという強い意志を感じ取ることができる。
そんな本気でバレーに取り組む姿勢を、兵庫のチームらしい関西弁で端的に表現した素晴らしい横断幕に思えた。
作品の細かい部分ではあるが、横断幕は各チームごとの特色が反映されていて眺めているだけで楽しい。ちなみに『スラムダンク』の花道のいる湘北高校には横断幕が登場しないが、個人的には彩子さんの書いた「がけっぷち」の文字の横断幕などがあったら面白い気がする。