■キャラの名前に隠された芸能人パロディも

 その他、暗黒大陸編では大陸渡航メンバーとして「おかずクラブ」のゆいPオカリナそっくりのキャラがいたり、ビヨンド・ネテロチームのひとりがバナナマン日村勇紀に似ていたりと、真相は定かではないもののキャラメイクにおいて冨樫氏の遊び心が加えられた登場人物は少なくない。

 そして、『HUNTER×HUNTER』ではキャラの造形だけでなく「キャラ名」でも芸能人パロディと思われる人物もいた。それが総選挙編にでてきた「イックションペ=カットゥーチャ」なる人物。イックションペは、主人公・ゴンの父であるジンの友人で、会長選挙では28票を集める信頼度の高いハンター。ただ本人は電脳世界に属しており、表に姿をあらわす際はいびつなネズミのようなキャラをアバターにしている。

 総選挙編から暗黒大陸編にかけては難しい名前のキャラが非常に増えた時期で「イックションペ=カットゥーチャ」もつい流して読みそうになるが、この名前が実は「加藤茶」からきているのではないかとファンの間ですぐに話題になった。加藤茶といえば「カトちゃんペ」と「いっくしょん!」とくしゃみをする代表的なギャグがあるが、「カトチャンペ イックション」の文字の順番を組み替えると「イックションペ=カットゥーチャ」となる。同じく総選挙編では「パリストン=ヒル」なるキャラもおり、これが「パリス・ヒルトン」のアナグラムではないかという説が濃厚だが、どちらもファンの指摘は間違いないだろう。

 その他、アイドルグループ「欅坂46」にハマっていた時期は念能力名やキャラのポージングにまで“けやきネタ”を盛りこむなど、『HUNTER×HUNTER』では描き込み量にしたがって、隠されたネタも多くなっていく印象がある。ツイッターでの進捗報告から、連載再開時期も近いかもしれない。今までの展開を思い出しつつ、このようなパロディを楽しみながら気長に待っていこう。

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